お前を絶対に許さない ティアside ページ28
僕は怒りに身を任せ、稲妻を幾つもアイツに…エコーに向けて放った。
けれどエコーはまるでどの位置にどんな風に攻撃がくるのかを、全て把握してるような動きで避けていく…僕は無意識に拳をギュッと握りしめた。
「君も馬鹿じゃない、だから愚かでもない。わかって、わかっているのだろう?私に君の攻撃は当たらないということが。」
「…………。」
「君は何故そんなに怒る?もう、全て過ぎた話だ…彼がリセットしてもあの頃にはもう巻き戻せない…そうだろう?」
手の甲を見つめながら、まるで興味がないというような態度をするエコー…僕の腹の中でまたグラグラと怒りが込み上げてくる。
「巻き戻せないから…何だっていうの。」
巻き戻せなくても、貴方がやった事は消えたりなんてしない…いや、させない。
「僕が何故、延命治療を拒み苦しみもがきながら死ぬのを選んだと思う?何故、僕のソウルを貴方に預けたのか…分かる?僕は貴方に僕の思い…決意を全て託した。皆の為に、お姉さんの為に…なのに貴方は…貴方はっ…!」
バリバリと凄まじい衝撃音を立てながら、落雷が落ちる。
「貴方は自分の実験の為に僕のソウルを奪った!そしてアズリエルにまで手を出して…のうのうと嘘を吐き捨てた!誰にも僕らの思いを伝えることなく、貴方は僕らを…殺したんだ!」
「人聞きが悪い…私はちゃんと彼を生かしていたとも。そう、力尽きて勝手に塵になっていったのは彼の方さ。」
「……お前だけは…お前だけは!!絶対に許さない!!!」
バリバリバリィ!!!
青く光る雷が、エコーの上から降り注いだ。
「君も可笑しな子だとも、そんな事しても無駄だって分かっているだろう?」
黒煙の中から、何事もなかったかの様にエコーが現れた。
「さて、私は此処でお暇するとしよう。」
「僕が逃がすとでも「ティア。」…!?…ぅっ…!!」
耳の奥に張り付くような砂嵐のザザザとなるような音が、私の思考を鈍らせた。
「なに、またそのうち会うだろう。」
その時を楽しみにしていようじゃないか…そう言いながらエコーが目の前で姿をくらました。
「………お姉さん…。」
此処に居ない筈のお姉さんを、何故だか僕は呼んでしまった。
「ねえ、ティア…君は…本当は強いんだ。」
「……………!!!」
「何故その力を使って、僕を殺さないのさ。」
うっすらと目を開いたキラの瞳の奥で、決意がキラリと光った。
「僕は…君を、殺したくないから。」
23人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Undertale」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mk猫(プロフ) - レミィ「お前もソウルレスか、、、」 (2018年10月14日 18時) (レス) id: a5d9075f7e (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 自衛隊員さん» 果たしてどうなのか← (2018年10月14日 14時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
自衛隊員(プロフ) - ハニー→ケチャップ→グリルピーって感じですかね。ディ「かもな。」 (2018年10月13日 22時) (レス) id: d960d22aa5 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 鉄切り歌さん» ケチャップ「ヘヘッ…いやいや、まさかなぁ?」 (2018年10月13日 19時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 闇鍋ソースさん» ハニーはいっつもこうなんだよなぁ(←お前次第だよ。) (2018年10月13日 19時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ