見ざる言わざる キラside ページ3
「何企んでるんだろうね、面倒な事にならないなら何でも良いけどさ。」
クルクルとククリナイフを回しながら、僕はアルフィスの居なくなった研究所の中をウロウロとしていた。
何でかって?
ついさっきまで、秘密の研究所を散策してたんだよね…変なドロドロの奴等の居る所だよ。
ま、言っても分からないか。
「……で、これを見つけた訳だけど…。」
バサッと乱雑に大量の資料をデスクの上に広げた…それはどれもこれも、人間のソウルを使って故人を蘇らせる…と言った内容だった。
殆どが褪せていて、文字も滲んだり掠れたりしてるけど間違いない…たぶんコレが。
「ティアの言ってたエコーとかいう奴の計画だろうね。……元王国科学者だったのは驚きだけど。」
まだ見てない部屋もあったし、もしかしたら今もあの研究所内で潜伏してるんじゃない?
それはそれで面白いから、良いけどさ。
「…………ん…?」
眺めていた資料の中に、違う紙切れが一枚混ざり込んでいた…これは…日記?
今日、私の人生の中で一番の授かり物をした。
実験は失敗、彼女は私の前に現れることはなかった。
だが、実験は大成功でもあった。
彼女の代わりに、私の目の前に二人の子供が現れた。
五歳くらいの女の子に、三歳位の男の子…髪は私に似たのか?とても真っ白だ。
私はこのうえない幸福感に包まれた。
きっとこれは、彼女から私に授けてくれた最後の贈り物だろう。
私達がいずれ、授かっていただろう子供達…君の代わりに、私はこの子達に沢山の愛情を注ぎ育てよう。
もう実験はお終いだ。
「……………。」
子供を二人…ね。
それってつまり、Aとパプの事…エコーはある意味二人の生みの親って訳だ。
彼女っていうのは誰だ…きっとそれに全ての謎を解くヒントがある筈。
「………ま、誰にも教えないけど。」
クシャリとその日記をポケットに詰め込み、デスクの上の資料を僕は奥へとしまいこんだ。
面倒そうだからね、関わらない事に決めたよ。
「それにどうせ、リセットしたら全部元通りな訳だし。」
だって、この世界では僕が主人公(ルール)なんだからさ。
何を知ってるの? ティアside→←此所は何処…? フリスクside
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よる - 前のも読んだが、物語が結構深いな。 でもこの話が好きだから、これからもコツコツ頑張ってくれよ? (2019年4月2日 12時) (レス) id: ce46b76302 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - フェリィさん» エコー「ああ、本当に…。」 (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - mk猫さん» エコー「いや、もう結構さ。」 (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 鉄切り歌さん» 謎の説得力が…! (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - ナイフとパイさん» ご冥福を…! (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ