検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:16,105 hit

此所は何処…? フリスクside ページ2

「…………ぅ…。」


鈍く痛む頭を押さえながら起き上がると、僕はとても薄暗くて広い場所に居た。

床や壁は鉄のような物で出来ていて、見渡した限りドアのような物はない。


「…………!!?……こ、これは…!!!!」


不意に上を見上げると、シャボン玉のような物の中で、AUの皆…つまり異世界の僕が沢山閉じ込められていた。

それは全部上の方で浮いていて、手は届きそうになかった。


「一体…どうなってるの?僕は何で此処に…。」


「………イタタ…。」


「………!この声は…キャラなの!」


「え?あ、もしかして…オリジナルの…フリスク?」


「そうだよ!君はswapのキャラだよね!」


「アハハ…そうだよ。」


キャラに駆け寄り、僕は怠そうにフラつく体を支えてあげた。

キャラはありがとうと小さくお礼を言うと、眉をグッと寄せて辺りを見渡した。


「ドアも何もない…自力で出るのは不可能そうだね。」


「うん、それに…見てよあれ。」


「…………!?あ、あれは…どうなって…!!!」


驚愕した表情で、上を見上げたキャラに僕も同じくまた見上げた。

僕らだけが…あの球体の中に入っていないのは、何故?


「……取り敢えず、此処を抜け出せないと話にならないよね。」


「……そうだね…キャラ、何か考えがあるの?」


そう聞くと、キャラはニッと口端をあげてこう答えた。



「あるさ、きっと此処へ誰かが様子を見に来る筈だ。そのタイミングを見計らって、ソイツが出入りした入り口へ一直線に走るのさ。」


フフン!と胸を張りながらそう言ったキャラに、僕はヤンワリとただ笑んだ。

何だかホッとしてしまうな…。


「今はそれしか手立てが無さそうだもんね…わかった、じゃあその作戦でいこう。」


「そうだね、じゃあフリスク。少しそこの大きな柱の所で、隠れててくれない?」


「キャラは?キャラも隠れなくて良いの?」


そう僕が言うと、キャラは静かにこう告げた。


「うん、まぁね。僕はちょっと用事があるからさ。」









その冷たさを含んだ声に、僕はただ頷く事しか出来なかった。

見ざる言わざる キラside→←ひっつき虫



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
設定タグ:Undertale , AU
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

よる - 前のも読んだが、物語が結構深いな。 でもこの話が好きだから、これからもコツコツ頑張ってくれよ? (2019年4月2日 12時) (レス) id: ce46b76302 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - フェリィさん» エコー「ああ、本当に…。」 (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - mk猫さん» エコー「いや、もう結構さ。」 (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - 鉄切り歌さん» 謎の説得力が…! (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ丸(プロフ) - ナイフとパイさん» ご冥福を…! (2018年11月6日 22時) (レス) id: 1bdc3befa6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くらげ丸 | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2018年10月14日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。