学園ヘタリア★菊の妹。

第二十六話：目撃。 ページ29

特訓している視聴覚室の扉の隙間から覗く影が…たくさん。

貴「ストップ。」

フラ「え？何？」

扉に向かい、開放する。

貴「…で、お前ら何してるんだ？」

廊下には、よくある主な登場人物が居た。

日「そんな雑にまとめないでください！！」

え、じゃあ…。

貴「カナダ、フランス以外の生徒会と漫研？」

ハン「間違ってはいないけど…。愛が無いわね…」

イギ「つーか髭！何テメエはA押し倒してんだよ！！」

フラ「え〜？コケたの助けただけだよｗ」

ロシ「フランス君、君には常日頃からお仕置きが必要みたいだね？」

中「フランスまで手ぇだすなある！Aは我の妹あるよ！」

日「私のですよ、中国さん」

イタ「ウヴェ〜、ダンスなら俺が教えたのに〜」

ああ、やっぱり…。

貴「…正直、今からでもイタリアに習いたい。」

イタ「やったぁ！良いよね、フランス兄ちゃん！！」

フラ「えぇ！？いくらイタリアでもそれはダメ！！」

イギ「お前らに任すなら俺が教える！！」

ハン「むしろ私が！」

ロシ「もちろん僕の方がいいよね？」

日「兄である私が行きます！」

ああ、もう…。

貴「…フランス、この靴返す。服も。」

フラ「ええ！？お兄さんふられた！！」

ふられたとか…何をほざいているのだ。全く。

貴「なんかもういい。どうにかする。」

ハン「えー？それじゃつまんないじゃないの！」

貴「知らん！」

ロシ「んー、じゃあバレエにする？」

ピクッ…。

いやいや、誘惑に負けるな、私！

貴「〜ッ、良いから！！！」

ダッシュ。

体力ないけどダッシュ。

とりあえず…。

寮に逃げ込む。後ろからすごい勢いで追ってこられたけど。

ファンクラブが足止めした。グッジョブ、ファンクラブ。

パフっ、とベッドに倒れ込む。

貴「…足痛い…。だから洋物は苦手だ…。」

ここなら、女子しかこない、はず。

さっき、ちょっとヤバかったな。

中国と菊兄がどっちの妹だって話してる時…。

言いかけてしまった。

「菊兄は義兄で中国が兄だろう？」

知られては、いけない。

私が知っていることを、知られてはいけない。

知られたら…破滅だ。

もう、このまま…、眠ってしまえば、忘れられるのだろうか？

永遠の時を、眠ったまま、過ごせれば…。

きっと、今よりずっと楽なのに。

そんなことばかり考えて、眠りについた。

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