[短編集など] 鬼滅の刃 壱 [愛され]

野宿で貴方と・冨岡 義勇 ページ3

「今日は野宿ですね」

私は、辺りを見回して周囲に村がないことを確認して、冨岡さんに言った
今日の任務は冨岡さんと、結構遠くの方まできた、
鬼を無事退治したのはいいものの、辺りはすっかり真っ暗である

「そうだな」

しかし冨岡さんあまりにも無口・無表情のため、会話が中々続かいない
柱のお世話係である自分には、片思いだけで十分過ぎるほどの幸せ
今日だって、一緒に任務で嬉しかった。
ただ、やはり私は未熟者で、柱のような方と肩並べて戦えるほど強くはなく、殆ど足でまといのような
感じになって気が重かった

(帰ったら、炭治郎君達と特訓だな！)

同期である３人を思い出しながら、強く決心する。


その後は冨岡さんと殆ど無言のまま、野宿の準備をする
なんか話さないと、と思えば思うほど頭が真っ白になっていく
２人で焚き火を囲みながら、私はなんとか話題を探していた

「そ、そう言えば冨岡さんは食べ物で何が好きなんですか？」

出てきた話題といえば、こんなものしかない
それでも、言葉のキャッチボールがあれば・・・

「そうだな・・・鮭大根が好きだな」

「鮭大根美味しいですよね、私も好きです」

「・・・・・」

ああ、また沈黙が・・・・しのぶさんのように気が利くわけでもないし


(やっぱり、私との合同任務嫌だったのかな・・・)

知らず知らずのうちに私はため息をはいた


「俺と居るのは嫌か？」

「えっ！！！い、いえ、決してそうではなくてですね！私、今日戦闘で全然お役に立てなかったし
むしろ、冨岡さんの足を引っ張てたし・・・なんか、本当にすいません」

自分で言ってて、なんだかもっと泥沼に入ってしまっている
惨めで情けなくて
頭を下げた瞳からはポロポロと涙が溢れ出てくる

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