検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:11,704 hit

2波 ページ5

目が覚めると見知らぬ天井が広がっていた。
あれ?俺の家の天井は白の壁紙が貼ってあるはず。木じゃない。
 ムクリと起き上がると、やはり見知らぬ水色の浴衣を着せられて、ふっかふかの布団に入っていた。どうやらここは和室のようで、畳に淵の彫刻が凄いローテーブルが寂しく置いてあるだけだった。
 外からキャッキャッと楽しそうな声が聞こえ、そちらに顔を向ければ、障子越しの太陽の光に少しだけ目を細めた。

 やはり、昨日の出来事は夢では無かったようだ。
俺が自主的に出ていくように追い出され、行く宛ても無くフラフラ。力尽きた場所が見知らぬ可愛らしい女の子の家で、訳も分からないまま引っ張られるままについていけば、同じクラスの田中がいて。言われたまま風呂に入ったら色々考えてしまい……。
そこで記憶が途絶えた。あぁ、さては俺、逆上せて気絶したな?
 なんとも間抜けだ、これからどうしようなどと考えながら、外の楽しそうな声に釣られるように障子を開けた。

「あ!おにーさん、起きた!」

 昨日、俺を連れてくれた女の子が真っ先に気づいて声をかけてくれた。

「体調、大丈夫?昨日よりは顔色はいいね!良かった!少しは回復したっぽいね。あ!昨日、逆上せちゃったんだよ?覚えてる?あ、ちなみに今ね?庭に出て、あそこの池にいる金魚を」
「ちょちょっと待って!」

 基本的に同世代の女の子と喋らないから知らないけど、なに?!なんなの?!このマシンガントーク!!!グイグイ来られて怖い!!昨日は、同じ初等部だけど見かけない顔だから年下か〜、にしては大人びてるな〜、って思ってたのに。年相応!何歳か知らないけど!!

「いやいや、A。少し落ち着いて。北斗がビックリするだろ」

 そう注意してくれたのは樹だ。兄妹、なのだろうか?いや、でもコイツとは入学してからずっと一緒にいるが、妹の話なんて聞いた事無いぞ?

「あー、北斗。体調は大丈夫か?」
「え、あ、うん。だいじょ、ぶ……。えっと、」
「あー、とりあえずお互い説明しようか」

 再び混乱の渦に巻き込まれた俺に気づいて、そう提案してくれた。

▼→←▼



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
57人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 松村北斗   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

甘味(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます!すみません、外したつもりだったのですが、付いたままだったようです。気をつけます…。 (2020年8月22日 3時) (レス) id: 924e205136 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:抹茶餡蜜 | 作成日時:2020年8月22日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。