10波 ページ20
昔から、不安症のきらいがあって、小学校を卒業するまでライナス症候群が抜けなかった。
漠然とした不安に襲われ、小さい頃から使っているタオルケット、もしくはウサギのぬいぐるみでその不安を誤魔化していたが、どうしてもそれで補えない時とかは、1人、布団に篭ってグスグス泣いていた。みんなもそんな私を気にかけるが、話しかけても癇癪を起こすか、余計に口を閉ざすかなので、いつしか気にはかけてくれているようだが放っておかれるようになった。正直、寂しさはあったがこれ以上みんなを傷つけたくなかったから有り難さもあった。
しかし、それも北斗が来てからは変わった。
北斗が来てからしばらくしたとき。それは遊んでる最中だった。急にボロボロ泣き始める私に、ギョッとした北斗。その横で、あーまたか、みたいな顔して立ち上がる樹。北斗手伝って、なんて言って布団を敷いてくれた。私はいつも通り、布団に潜り込んだ。その外では、どうしたのか？なんだアレは？と樹に質問攻めしている北斗の声が聞こえる。
「Aさ。たまにあーなんの。で、話しかけても怒るか、喋らずずっとあぁしてるかの2択なんだよね。だから、俺らはこうして様子見してんの」
ふーん、と興味無さそうな北斗の声。それと同時にこちらに向かってくる足音。距離は無いため数歩で私の枕元に来た。放置されるのは正直寂しい。でも、何が不安か分からないからイライラして人に当たってしまう。それで皆を傷つけるのが怖いから我慢する。それが1番良い方法なのだ。頭のいい北斗なら分かるでしょ、
だから放っておいて。
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甘味(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます！すみません、外したつもりだったのですが、付いたままだったようです。気をつけます…。 (2020年8月22日 3時) (
レス) id: 924e205136 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶餡蜜 | 作成日時：2020年8月22日 3時
