異世界の魔法使い 2 (ページ5)

今日:75 hit、昨日:205 hit、合計:37,134 hit

第41話ページ5

キィイーン………

「っ！いた………」

マッシュとランスを見て不安になるシオンを謎の頭痛が襲う。
必死に頭を押さえて痛さを我慢していると、脳裏にある人物が思い浮かんだ。

ラ“ん？シオンちゃんじゃないッスか。ま〜たパパ(学園長)に会いに来たんスか？”

(ラギーさん………？)

ある人物、ラギー・ブッチが彼女に笑顔で話しかけていた。

ラ“オレ？オレはいつも通りっス。レオナさんに買い物頼まれて購買に行くところ。よかったら一緒に行かないッスか？今日は特別に大サービス！お菓子でも買ってあげるッス！え？金？それは大丈夫♪だってレオナさんの金だし！シシシッ！”

ラ“え？それは怒れないかって？そこはちゃんと考えてるッス！そもそもシオンちゃんに何か買うくらいあの人はどうってことないし、オレにはあのユニーク魔法があるッスからね！”

そう言って、いつもの独特な笑い方をするラギーを最後に脳裏にモヤがかかった。

(………ラギーさんのユニーク魔法って確か……………)

バッ！

ズッ！

ラ「グラビオル」

グン！

シオンが止まっている間にマッシュはランスに向かうが、彼は重力魔法を使いマッシュの動きを封じる。

だが

ビキビキ！！

ダン！
ボッ！！

ランスの魔法を足で踏ん張り、思いきり彼の頬目掛けて殴るマッシュだったがランスは寸前で避ける。

ラ(なっ………コイツ…………)

ゴォッ！！

ピッ！

ラ(さっきより速く！！)

プッ

再びマッシュの拳を避けたランスだが、頬を切り先程よりも速い拳に冷や汗をかく。

すると、彼の胸元にかけてあったペンダントが宙を飛んだ。

(あ、ペンダントが……)

カラン

マ「ん？なんだこれ」

パカッ

「？(女の子？)」

マッシュが落ちたペンダントを拾い、中を見るとそこには笑顔が愛らしい少女が写っていた。

ざわっ

マ「……ろ、ろろろろ…………ロリコンだ……この人」

「ろりこん？」

マ「警察呼ばなきゃ、犯罪者だ……あ、シオンちゃん見ちゃダメ。目が合ったら襲ってくるよ」

「え？え？？」

ラ「人を熊みたいに言うな。それに違う」

マ「じゃあ犯罪者予備軍」

ラ「違うと言っているだろ、オレはロリコンじゃない…………シスコンだ」

2人「「…………………………」」

マ「その感じで？」

「しすこん……？」

ラ「返せ」

マ「あ…ハイ」

ポイッ！

シスコンの意味をあまりわかっていないシオンの隣でランスに促され、マッシュはペンダントを返す。