異世界の魔法使い 2 (ページ3)

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第39話ページ3

シオンは小さく頷きながらマッシュの後をついていくのだった。

ヒュオオオオオ……………

マ「なにするの」

「…………………………」

それからランスの指定したフクロウ小屋横の森に来たシオンとマッシュ。

2人から離れた場所にはランスが立っていた。

ラ「賭けだ。お前も欲しいだろ？この銀の級硬貨(コイン)がな」

ト「なっ！！銀の級硬貨(コイン)だと！？しかも2枚！！なんで1年が………！！一部の上級生しかもってないはずだぞ！？(しかもアザの本数はその時点での魔力量を表す…………こいつ…………かなりまずいぞ)」

(強い魔法士ってこと…？マッシュくん、大丈夫……なの？)

ラ「お互いにこの級硬貨(コイン)を賭けて勝負する。負けは戦闘不能かギブアップ。この学校じゃ魔法を使った決闘はこれ以上タブーだからな、まぁお前はやるしかないわけだがこれがオレの手にある限り。それにお前の性格上これがオレの手にある時点でなにかと都合がよさそうだしな」

マ「…………………………」

(マッシュくん……どうしよう……私に何ができるかな…………)

ラ「まぁ普通にやっても結果は目に見えているが…………編入試験の時のお前の行動は甘すぎる。自分の目的よりその日知り合った他人を優先させるなんて……そんなふざけた奴にオレが負けることはありえない」

ト「やめとけマッシュ！こいつはやばいぞ！！」

レ「そうですよ！なんか危ない感じがします！！」

「っ………………マッシュくんは強いよ！」

4人「「「「！！！？」」」」

マ「シオンちゃん…………」

ランスの言い分に我慢できなくなったシオンは思わず彼に向かって叫んでいた。
そんな珍しい彼女の大きな声にビンの中にいる3人もマッシュ、そしてランスも驚いた顔をする。

「マッシュくんはふざけてない……いつも真剣で優しい人なの……そんな風に言わないで！」

ラ「………お前がコイツの何なのかは知らないが、オレの意思は変えない。お前もお前だ、怖くなったからと人に縋りついて助ける様は無様だった………お前みたいな雑魚がここにいるのも腸が煮えくり返る。わかったらそこで大人しく震えてろ」

「っ………」

マ「いや、そういうのいいから早くやろう」

ラ「威勢だけはいいな」

マ「シオンちゃん」

「！」

ランスに言った後、マッシュは彼にそう言いシオンの方を向く。
そして彼女の涙を拭い口を開いた。

マ「シオンちゃんは弱くないよ」