異世界の魔法使い 2 (ページ18)

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第54話ページ18

？「ピュ〜〜〜」

「！」

静かに立つマッシュに近づこうとしたシオンだが、いつの間にか見知らぬ男子生徒がマッシュの肩に触れて口笛を吹いていた。

突然の事にシオンは立ち止まってしまう。

？「調子に乗ってるだろ〜〜〜？お前。分かるぜ〜〜〜オレには。自分が特別な人間だと思ってやがる、自分が他とは違うと勘違いしてやがる。無意識のうちに他人を見下してるだろ〜〜〜？」

ドッ！！

「！？マッシュくん！」

謎の男子生徒はマッシュにそう言うと、杖を振りマッシュの足元から岩のような硬い物質を出して彼に攻撃した。
シオンは驚き、慌てて彼に駆け寄る。

すると、その騒ぎに気づいた教師が大声をだす。

先「おいそこなにやってる！減点するぞ！！」

？「すみません先生、ちょっとじゃれあってただけですよ。なあ？1年」

マ「…………………………」

「っ…………………」

教師にそういながら横目でマッシュを見る男子生徒。
対してマッシュは彼に鋭い視線をむけ、マッシュの背中に手を添えるシオンはその圧と空気に体を震わせる。

すると、男子生徒はニヤニヤ笑って口を開いた。

？「そうそうその表情、グチャグチャに情けない顔にしてやりたいね………あ？」

「っ……！」

？「なぁに見てんだよテメ………ん？いや、お前まさか………」

「………？」

？「まあ、いいか…………とりあえずちょっとこっちに来いよ」

スッ……

「！いや…」

マッシュに絡む男子生徒は凝視してくるシオンを睨んでいたが、何かを思い出すとニヤリと笑って彼女に近づいて腕を伸ばす。

完全にその男子生徒にビビっていたシオンは、迫る恐怖に目をつぶって縮こまっていると

バシィ！

ラ「シオンに触れるな」

？「あ〜〜ん？」

「ランス、くん………」

ラ「シオン、オレの後ろに隠れてろ」

？「ヒュ〜！なんだなんだ？王子様気取りかぁ？いいなぁ、それ。オレはお前みたいな奴をぶっ潰すのも好きなんだよ」

ラ「お前の戯言に付き合っている暇はない。さっさと失せろ」

？「言うねぇ………まあ、いい。今は課題に集中すっか。楽しみにしてるぞ〜1年ども」

そう言うと、男子生徒はマッシュから離れて森の中へと入っていく。
シオンは彼が見えなくなったと同時にマッシュの元へ駆け寄っていった。

「マッシュくん！大丈夫！？」

マ「うん」

ラ「マッシュ、相手にするな……」

マ「！」

ラ「あいつはオレらの1個上だ。素行の悪さで有名な、な」