異世界の魔法使い 2 (ページ17)

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第53話ページ17

完全に忘れ去られているドットはレモンとシオンの美少女達がマッシュ達と楽しげに会話をしているところを呆然と見つめた後、我に返りマッシュに近づくと………

プッ！
ピチャ！

マ「……………………」

ド「……………………」

マ「………………は？」

タラー………

「ま、マッシュく」

ド「殺す！！」

「！！？」

サッ！

ドットがマッシュの顔にツバを飛ばし、意味がわからないと言わんばかりの顔をするマッシュにシオンは近づこうとしたが、それより先にドットが歯を食いしばってそう叫んだので驚きランスの背中に隠れた。

ラ「オレはなぁ！女にチヤホヤされてる男が死ぬほど嫌いなんだよ！！しかもそんな美少女達にな！！お前はマジでウザい！！殺す！！3回は殺す！！そもそもおかしいだろうが！！世界の男女比率は1対1のはずだろ！？なのになんでオレを好きになる女の子がいないんだ！？そう答えは簡単！！お前みたいな調律を乱す輩がいるからだ！！お前みたいな奴のせいで世界は少子高齢化まっしぐらだよ！誰かオレで妥協しろよ！！だからオレは決めたんだよ！魔法局に入りイケメンのいない世界を作るとなぁ！！」

全員「………………………」

ド「ダラァアア！聞けコラァア！！オレみたいなタイプは無視が1番傷つくんだぞ！」

(あの人なんでずっと怒ってるんだろ………)

怒り狂って叫ぶドットを見て、シオンが震えながらそう思っていると教師の声が響く。

先「静かにしろ、お前たち。今回はアドラとレアンの寮合同課外授業を行う。報酬は銅か銀の級硬貨(コイン)だ。気を引き締めるよう…………課題内容は森サソリ退治だ、森サソリの額にある石を取ってこい。銅の級硬貨(コイン)に相当する森サソリがほとんどだが、中には銀の級硬貨(コイン)に相当する強さの森サソリがいる。見分け方は簡単だ、額の石が四角いと銀相当だ。並の魔法使いじゃ十中八九歯が立たない、がそれを成しとげてこその我がイーストンだ。くれぐろも死なないよう………それでは順次森へ入っていくように」

担当教師は厳しい声でそう言うと、怪しげな雰囲気をかもしだす森へ腕を動かした。
すると相変わらずマッシュを睨むドットは彼に向かって指を立てながら口を開く。

ド「おっしゃあオラァアア！！テメーには絶対負けねぇ！！」

ラ「必ずここで級硬貨(コイン)をとっておきたいな」

マ「ぼくもがんばろ」

ピュウウウウ〜……

マ「？」

「マッシュく」

トッ！