第51話 ページ15
(マッシュくんの手はある意味、魔法の手みたい)
なぜかランスがつきっきりで一緒に作業をしていたのにも関わらず、完成した皿の上に乗ったシュークリームを見てシオンは思わずそう思った。
ラ「お前戦う以外は引くほどポンコツだな」
マ「まあね」
ラ「(なんで自信満々なんだコイツ………)まぁいい……一言言っておく」
平然と返すマッシュにランスは心の中で突っ込みながら頭の三角巾を取り、真剣な表情で口を開いた。
ラ「オレは二度とお前には負けない。オレには魔法局に入らなければならない理由がある」
「!」
マ「………………それって………」
(ランスくんが魔法局に入らないといけない理由って………なんだろう)
ラ「……………お前には関係のないことだ。だが仮にもお前はオレと互角以上に戦った男だ………どこぞの馬の骨に
マ「言われなくてもそのつもりですけど」
まっすぐに宣言するランスに同じように真剣な表情で宣言するマッシュ。
シオンとフィンはじっと2人を見つめていると、しばらくしてランスが三角巾を結び直す。
ラ「フン、口の減らない奴だ。もう一度やるぞ」
マ「うす」
(よくわからないけど……2人はライバル、になったのかな?)
ランスとマッシュのやり取りを見て仲良くなったわけではないが、どこか互いに通ずるものがあるんだなと察したシオンは2人を見て小さく微笑むのだった。
マ「なんで一度三角巾とったの?」
ラ「…………………………」
(そうでもないみたい)
同時刻、ウォールバーグは何か考え事をしていた。
ウォ「そろそろ全寮合同の課題授業か………大丈夫かのう…………」
ー学校廊下ー
男「おい今肩ぶつかったろ!」
男「正面切って歩いてんじゃねぇぞ!!」
?「ああ?」
ドガァアアアン!!
?「オイオイオイオイオイオイ!オレが正面切って歩かねぇでどうすんだ!脇役がオレに指図すんじゃねぇこのダボがぁ!!」
ウォールバーグの心配をよそに、学校内の廊下で騒ぐ生徒達を一瞬で黙らせた赤毛のターバンを巻いた男子生徒は指をたててそう叫んでいたのだった。
さらに同時刻
?「神覚者はこの世界を創造する者……この世界の支配者だ。支配者にふさわしい資質はなんだい?」
?「高潔なる血と物言いを許さない圧倒的な力です」
?「そう、つまり…アドラの奴らではない。我々レアンだ。奴らから
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ユノン - 続きを楽しみにしてます (1月28日 21時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
タピオカ(プロフ) - 続編!? (1月15日 0時) (レス) @page1 id: e06815e087 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続編おめでとうございます! (1月14日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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