episode.392 ページ6
ユ「え?別にいいですけど………何かあるんですか?」
ジ「鏡舎を通らないぶん、スカラビアよりもセキュリティが甘いからな」
ユ「ああ、なるほど。全然いいですよ、僕ら3人しか部屋を使っていないのでどこでも」
ジ「ありがとう」
グ「そんな事気にしてるのかぁ?いざってなったらコトハのコセイってやつがあるから大丈夫なんだゾ!」
コクリ!
《任せてください!》
ジ「いや……コトハに無理はさせられない、というかグリムが助けてくれるわけじゃないのか」
カ「みんなありがとな!でもオレは大丈夫だぜ!!」
オロオロ……
エ「そんなに心配しなくても大丈夫だってコトハ、ここは学園内だから刺客とか出ないって」
デュ「それに僕らだって多少は戦える。コトハばかりに頼るのは気が引けるからな」
(一応、ヒーロー候補なんだけどな………)
エペ「……………………」
ユ「エペル?どうしたの、みんなをじっとみつめて」
エペ「え……いや……みんな、コトハさんと話をしているように見えたから……コトハさんは何も言ってないのに不思議だな、って」
ユ「あ〜………」
言葉と皆のやり取りを見て不思議に思ったエペルにユウは「そう言えば……」と昔の事を思い出しながら口を開く。
ユ「エペルも、コトハちゃんともっと仲良くなれたら分かるようになるよ」
エペ「え?それってどういう…………」
ヴィ「アンタ達、早く談話室に行きなさい。時間は限られてるんだから」
エペ「あ、はい………」
ユウの言った事がよくわからず、エペルが聞こうとしたがヴィルにそう言われ戸惑いながらも彼の後をついていくのだった。
エ「あ、まだ挨拶してなかったわ。お邪魔しまーす」
デュ「ユウ、グリム、コトハ、今日から世話になる。これ、トレイ先輩から」
(甘い匂いがする……)
デュースから手渡された箱から甘くて良い匂いがただよい、言葉は思わずうっとりする。
グ「ん?箱の中から甘くていい匂いがするんだゾ」
エ「トレイ先輩特製のチョコレートケーキとアップルパイ。別の寮に世話になるんだから、手土産くらい持っていけってさ。お母さんかっての。あとでみんなで食べようぜ」
グ「にゃっはー!さすがは食えないメガネ、気が利いてるんだゾ」
ユ「またそんな言い方して………」
《たくさんあるよ、トレイ先輩にお礼言わなくちゃだね》
ユ「そうだね。それと何かお礼しなくちゃ」
コクリ
エ「あ、トレイ先輩が」
88人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ