episode.390 ページ4
(なんだかピンとこないな………)
グ「待つんだゾ。オレ様たち、選抜メンバーじゃねぇのになんで協力してやんなきゃなんねぇんだ!?絶〜っ対にお断りなんだゾ、コトハ学園長にさっきのくらわすんだゾ!」
《え》
ク「やめてください!第一優しいコトハさんがそんな事するわけないでしょ!それにグリムくん、そんなこと言っていいんですかねぇ?もし寮を合宿所として提供してくれたらすごく良いことたあるかもしれないのに…」
グ「ふなっ?な、なんなんだゾ。その良いことって…」
もったいぶった言い方をするクロウリーに先程まで怒っていたグリムがちょっと落ち着いたのか、恐る恐る聞いてみる。
ユウも言葉もとりあえず耳を傾けると、クロウリーではなくヴィルが口を開いた。
ヴィ「もしチームが優勝した暁には、アタシとルーク2人分の賞金をオンボロ寮に寄付するわ」
《え!?》
ユ「え!?ええ!?優勝賞金って凄い額でしたよね!?いいんですか!?」
ヴィ「アタシはそんな雀の涙みたいなギャラ興味ないもの」
ル「ヴィルのために働いてくれるサポートメンバーに礼を尽くすのは、当然のことさ」
(そういうもの?)
さらっと言ってのけるヴィルとルークに2人が唖然としていると、グリムは頭を抱えだす。
グ「500万マドルを7等分して、その2人分もらえるってことは……ええと……」
ジ「約142万マドルだ」
グ「ふなっっっっ!?それって……ツナ缶が4000個よりいっぱい買えるんだゾ!?」
(ツナ缶…)
ユ「そんなにツナ缶好きだったんだ……」
ク「空いている部屋を提供し、サポートするだけでチャンスが手に入るのに絶〜っ対に嫌なんですよね?オンボロ寮を宿舎にしていいなら、水回りなども経費でリフォームしようかなぁと思っていたんですがねぇ。はぁ〜非常に残念です。この話はなかったことに……」
グ「うぐぐ……ツナ缶富豪になれるチャンス……なぁ、ユウ〜コトハ〜…どうするんだゾ?」
《私はいいと思うよ》
ユ「んぅ〜…まあ、僕も……」
グリムは悩んでいたが、言葉とユウは特に深く考えず了承するとクロウリーはパァアアアと明るくなる。
ク「そうですか!ご提供いただけますかぁ〜!私も合宿スタートに向けていろいろ手配をしておかないと。ではみなさん、練習頑張ってくださいね!」
バタバタ!!
ユ「行っちゃった…」
コクリ…
デュ「全く口が挟めないまま合宿が決まってしまった……」
エ「そーね……ま、たまにはいんじゃね?」
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