episode.403 ページ17
カ「最初はちょっと恥ずかしくても、思い切って大きく踊ってみれば楽しくなってくるぜ！」
ヴィ「カリムの言う通り。モジモジしたへっぴり腰のダンスなんて、全然美しくない」
「！！？」
カ「えぇ？オレ、別にそういうつもりで言ったわけじゃ……もががっ！」
ジ「カリム。今は黙っておけ。コトハも今はひいといた方がいい、ほら行くぞ」
グイッ！
《で、でもジャミル先輩………》
ヴィルの言葉にカリムは否定しようとしたが、ジャミルに口を塞がれついでに言葉の手を引きその場から離される。
言葉は慌てて抵抗するもズルズルと連れて行かれてしまう。
そんな中、ヴィルは1度エペルから離れるとこう言った。
ヴィ「決めた。明日からエペルはアタシたちとは別メニューにしましょ」
エペ「えっ？」
ヴィ「アタシがいいと言うまで1人でバレエレッスンよ」
エペ「え、バレエって、あの6人でやる球技の……？」
ヴィ「違うわよ」
本気で言っているエペルに眉を寄せてヴィルは呆れた口調で話を続ける。
ヴィ「文脈を読みなさい。顔が可愛いからって頭の中まで可愛くする必要はないわよ。バレリーナのバレエに決まってるでしょう」
エペ「うぇええええっ！？おっ、僕が、バレリーナ！？」
ヴィ「足の指だけで立つルルベをしろとは言わないけどターンくらいは綺麗にできるようになってもらうわ。なによりまず『男らしい』とか『女みたい』なんていう、化石マインドを捨ててもらう」
エペ「そ、そんなこと……急に言われたって……！！」
(え？え？大丈夫かな？喧嘩になっちゃう……？)
グ「ひぇ……飛行術のバルガスより鬼コーチなんだゾ」
エ「絶対目ぇつけられたくないタイプ。大人しくしとこ」
厳しくエペルに指導をするヴィルを見て、大丈夫なのだろうかと心配する言葉。
グリムやエースも彼の圧に負けて思わず縮こまってしまう。
すると、デュースが手をあげて前に出た。
デュ「あの、シェーンハイト先輩」
ヴィ「なに、新ジャガ2号」
デュ「バレエレッスン、僕も一緒にやらせてもらえませんか」
「！？」
エエペ「「えっ！？」」
エ「お前、マジ？なんでわざわざ自分から……」
《急にどうしたの？》
ヴィ「理由は？」
デュ「僕も『男らしいか』どうかとかよく考えてしまうので。せっかく受かった選抜メンバー。テッペン狙うなら、マジでやりたいんです」
エペ「デュースクン……」
ヴィ「いいでしょう。ある程度バーレッスンをこなせばカカシも」
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