episode.399 ページ13
《演歌》
ユ「………ま、マジか。渋い………」
《ユウくんは?》
ユ「僕はjpopだけど、あまり流行りはわからないかな………」
ユウとそんなやり取りをしている間、メンバー達はヴィルの前に集まり彼から今後の事を聞いていた。
ヴィ「メインボーカルは3名。それ以外のメンバーにはコーラスとダンスを中心にパフォーマンスしてもらう予定よ」
カ「えぇ?みんなで歌うんじゃないのか?」
ヴィ「斉唱は高い技術がないとがなっているように聞こえてノイジー……今から7人全員の歌唱レベルを合わせるのは難しい。だったら、それぞれ集中するポイントを作って取り組むべきよ」
デュ「か、会話に出てくる単語の意味が全然わからない……」
グ「オレ様もなんだゾ」
ヴィ「振り付けも、曲に合わせたオリジナルのものを用意してる。ざっくりした仕上がりがイメージしやすいように雰囲気が似たダンス動画を見せるわね。マジカメにプロのダンスグループの動画がたくさん上がっているはず……あった。これね」
グ「オレ様知ってるんだゾ。動画見る前はCM見ないといけねぇんだろ?」
コクリ
スマホを操作しながら説明するヴィルの足元でフン!と胸を張るグリム。
すると、スマホの画面に人影が映った。
“大切にしたいのは、パウダースノーの軽やかさ。デリケートな肌を守る、UVベース誕生”
“フェリシテ・コスメティックス。プレシャス・プロテクションベース”
“ねえ、ここへ来て……”
(あ、この人………前にケイト先輩がスマホで観せてくれた人………確か、本当の名前は)
ユ「ネージュ・リュバンシェさんだよね?」
(そう、そんな名前の)
ネージュと呼ばれた青年は、ニコニコと綺麗な笑顔を浮かべて化粧品を紹介していた。
エ「そういや、このCMに出てるネージュも『VDC』に出るんだよね。マジカメで今一番ホットな芸能人ってケイト先輩が言ってた」
ジ「ふぅん。『VDC』でもかなり票を集めそうだな」
ル「彼はロイヤルソードアカデミーの代表だよ」
カ「じゃあオレたちナイトレイブンカレッジのライバルってことだな!」
ル「そうだね。彼を射落とさなければ我らの優勝への道は絶たれると言っても過言ではない。しかし……ああ……彼の唇は赤い薔薇、髪はくろぐろと輝いて、可憐な笑顔は誰をも魅了する……。ライバルながら、実にボーテ…!!!」
(ルーク先輩は相手がどんな人でも褒めてくれる…いい人)
両手を掲げてその場でクルクルと優雅に踊るルーク。
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