episode.398 ページ12
(あの頃の私は…………)
デュ「………コトハ?」
「!」
《どうしたのデュースくん?》
デュ「いや、なんだかボーとしていた気がしたから具合が悪いのかと思って……大丈夫か?」
コクリ
《大丈夫だよ》
デュ「だったらいいが………」
眉を寄せるデュースに大丈夫だと笑顔を見せると、彼はそうかと身を引いた。
すると、ヴィルの声が耳に響く。
ヴィ「だからアタシは、胸を張って自分自身に投票できるように最善を尽くす。今回用意したオリジナル曲も、その1つよ」
ル「高みを目指すキミの横顔、実にボーテ!輝いているよ、ヴィル。さっそく私たちにも曲を聞かせてもらえるかい?」
ヴィ「もちろん。それじゃあ、マネージャー。オーディオプレイヤーで曲を再生してくれる?」
(マネージャー?)
ユ「もしかしなくても……マネージャーって僕のこと、ですよね?」
《私もかな?》
ユ「後、コトハちゃんもですか?…………」
ヴィ「アンタ達以外に誰がいるのよ。学園長にサポートを頼まれたんでしょう?賞金が欲しいなら、アタシたちのためにキリキリ働きなさい」
ユ「は、はい」
「………………………………」
コクリ
《頑張ります!》
ヴィ「あら、貴女随分気合入ってるわね。マネージャーがやる気なことは助かるわ」
ヴィルに言われ、言葉はふんすとさらにやる気を示す。
しばらくそんな彼女を見ていたヴィルは呆気にとられた顔をしていたがクスッと微笑んだ。
ヴィ「貴女、大人しい雰囲気なのに随分と熱い性格をしているのね。意外だわ」
「?」
ヴィ「そういうの嫌いじゃないわよ」
それだけ言うと、ヴィルはささっとその場から華麗に去りエース達の前に立つ。
そして、視線をこちらに向けてスイッチを、と合図を送るとユウがスイッチを押した。
ポチッ!
〜♪
エ「うわ、すげー本格的」
カ「いいリズムだ!格好いいな」
コクリ
ジ「ジャンルとしてはエレクトロニック・ダンス・ミュージックでしょうか?この曲で踊るなら、アーバンヒップホップ……いや、ヒップホップジャズ?」
ヴィ「アーバンヒップホップをベースに、ジャズやブレイキン、ヴォーギングを交えて仕上げようと思ってるわ」
(あーばん……ひっぷ?ぶれ、ゔぉー………ジャズは……なんとなくわかる……)
ユ「………どうしよう、全然わかんない……コトハちゃんはわかる?」
フルフル………
ユ「だよねぇ………ちなみにコトハちゃんって何聞くの?」
「…………」
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