美貌の圧制者 225 ページ46
Aはゴーストから進められた泥沼映画を紹介したが、ミッキーにバッサリ断られたので素直に頷いた。
ミ「あ〜あ………ドナルドやグーフィーも、この夢の中に入れたらいいのに。夢の中に住んでいる友達がいるなんて知ったら、きっと驚くぞ」
「僕は常に驚かれてるがな」
ミ「うん、それ以上は何も聞かないでおくよ」
「それにしてもそのレトルトとルーキーってミッキーの友達か？」
ミ「名前覚える気ある？ドナルドとグーフィーね。そうだよ、僕の友達さ！」
「なら僕も同居人の紹介をしよう、今ベッドで爆睡してるのがドラゴンの赤ん坊のぴぃ助と狸猫のグリム………あれ？」
ぴ「ZZZZZZZZZZZZ」
ミッキーから友人の話を聞き、Aも紹介しようとベッドを振り返るもそこにいたのは熟睡しているぴぃ助がだけしかいなかった。
「ちょっと待って」
ビュン！
ビュン！！
「ただいま」
ミ「はや！！？どこに行ってたの！？てか本当に行ってた！！？」
ほんの一瞬で部屋を出ていき戻ってきたAにミッキーが目を丸くして驚くが、彼女はキョトンとした顔をして首を傾げていた。
「アイツ、どこ行ったんだ？」
ミ「アイツ？」
「ああ、グリムといって」
ジジ………
「！」
そこでAの脳裏には見たことがないはずの記憶がよぎった。
月夜に浮かぶナイトレイブンカレッジ
黒い馬が運ぶ棺
瓦礫の山となった鏡の間
巨大な青い炎をまとうモンスター
Aは急にきた痛みとその記憶に思わず額に触れ、深呼吸をする。
(いまのは……いったい………)
ミ「A、どうしたんだい？なんだか顔色が悪いみたい」
「僕の肌が白い理由？毎日健康に気をつけて1日5食、食べてます」
ミ「いや何の話！？後5食は食べ過ぎじゃない！！？」
「それと………同室が消えた」
ミ「ええ！？どうしちゃったんだろう？僕はそっちに行けないから、力になってあげられないけど……急いでルームメイトを探しに行ったほうがいいよ！また会おうね、A！」
「おう、良い夢見ろよミッキー」
ガチャガチャガチャ！！
ドゴォオン！
ミ「………………色んな意味で大丈夫かな……？」
ミッキーの心配をよそに自室の扉を破壊したAはオンボロ寮を出て、庭、メインストリート、そしてコロシアムへと駆けてゆく。
ーメインストリートー
「お〜い、グリム〜？いたら返事しろー」
昼間と違って人気の無いコロシアムでグリムを探すA。
声は平常時と変わらないがあちこち探し回る姿は
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