美貌の圧制者 186 ページ5
「おお、さすがヴィル鬼教官」
ヴィ「誰が鬼教か」
デュ「お前ら、伏せろ！」
ヴィ「！？」
危機的状況にも関わらず、ヴィルの背中に張り付くAに一喝しようとしたその時デュースの声が会場に響いた。
エペ「あっ……そうか！みんな、デュースの言う通りにして！はやぐ！」
全員「「「えっ！？」」」
デュ「俺は、頭を使って考えるのが苦手だ。なんでも繰り返し叩き込まないと理解できない。でも……何十回、何百回、叩き込まれればモノにできる！」
シュウウゥウ……
ル「なんだ……デュースくんが纏う魔力が膨れあがっていく！？」
エ「は！？えっ、まさか……」
「……………………」
デュースの周りに集まる魔法の光を見て、ルークとエースが驚いているとヴィルも彼を見て目を丸くする。
ヴィ「なん……ですって……どこに、そんな魔力を、残して……！」
デュ「これは、俺の魔力じゃない……シェーンハイト先輩、アンタが俺に叩き込んだ魔力だ！そしてこれが、今の俺にしかない、“パワー”！！落とし前をつけてもらう！歯ァ食いしばれ！『
ヴィ「！！！」
ドガァアアアアン！！！
デュースの拳から繰り出された魔法は見事、ヴィルに命中する。
体が吹っ飛んでいくのを感じながらもヴィルは拳を握りしめた。
ヴィ「まだ………まだよ！アタシは！アタシはこんな所で倒れていられない！！ツイステッドワンダーランドで最も美しい存在になるまで諦めてたまるもんですか！！」
「ん〜………その根性は立派なもんですけど、時には諦めも肝心ですよ」
ヴィ「！！？」
バッ！
「ちーす」
ヴィルが勢いよく顔をあげてそう叫んだ瞬間、耳に嫌っというくらい聞いてきた声に目を見開いて声のする後ろを振り向くと、そこには片手で拳銃を持って構えて、銃先をヴィルに向けるAがいる。
そして
パン！！
容赦なく放たれたその弾丸は真っ直ぐヴィルに向かって飛んでいき、彼の胸元に命中するのだった。
パァアアア！
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