美貌の圧制者 203 ページ22
ル「みんな、言いたい事がそれぞれあると思うけどあとは、運命の女神が我らに微笑んでくれることを祈ろう」
ルークの言葉に皆は頷き、静かに結果を待つ。
その間、Aはじー…と彼らを見た後静かにその場から離れていくのだった。
ーコロシアム、観客席ー
観客席ではNRCドライヴの演目が終了した後、次の演目までの間も盛り上がっていた。
ケ「エースちゃーん！デュースちゃーん！かっこよかったよー！」
リ「みっともない姿を見せたら首をはねてやるつもりだったけれど……ナイトレイブンの名に恥じない、素晴らしいステージだった」
ト「はぁ……やれやれ、観てるこっちが緊張したよ。手に汗がびっしょりだ」
ケ「ちょっとトレイくん、参観日のお父さんじゃないんだからさ〜」
リ「我が寮の問題児コンビも、無事に務めを果たしたようだね。寮に戻ったら、労いの紅茶を淹れてあげよう」
にゅ
「僕も飲みたいです」
リ「うわあ！？」
ト「A！」
ケ「相変わらず急に出てくるねAちゃん………」
リドルがエーデュースコンビに活躍を褒め、紅茶の話をしているとAが彼の背後から顔を出してリドルを驚かせた。
リドルの声で後ろを振り向き、Aがいた事に気づいたトレイとケイトも驚いた顔をする。
「皆さんお揃いで何してるんです？」
ケ「いや……ここ、観客席だから普通に応援しにきたんだよ………」
「そっすか」
ト「Aこそ、こんな場所で何しているんだ？マネージャーの仕事は？」
「お休みです」
ト「お、お休み？そうか…………まあ、お疲れ様」
リ「A、うちのトランプ兵達が世話になったね。今すぐでも紅茶を用意してあげたいところだけれど、あいにく今手元には紅茶がなくてね。よかったらさっき屋台で買ってきたミニホットケーキがあるよ。食べて」
ぺろり
「ごちそーさま」
リ「！！？」
リドルがミニホットケーキを差し出す前に一口で食べきるA。
その一瞬の出来事にリドルと口には出さなかったがケイトとトレイも目を丸くして彼女を凝視していたが本人は背中を向けた。
「リドル先輩、あざーした。では」
タッタッタッ！
リ「………？…………？？」
ト「………本当相変わらずだな、Aは………」
ケ「というか………何しにきたんだろうね？」
ア「さすがはヴィルさん。想像を遥かに超えるクオリティだ！これはＮＲＣドライブ単独公演を打ったとしても、十分な集客を見込めそうですね！」
フ「へぇ〜！」
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