美貌の圧制者 197 ページ16
マレウスは様々な方向から繰り出される話をうんうんとうなずき、しばらく考えた後口を開いた。
マ「……なるほど、そんなことがあったのか。しかし……オーバーブロットするほどの魔力反応を、僕を含めこの学園に集まっている魔法士が誰も気付けないとは」
カ「ええっ！？外では騒ぎになってなかったってことか？」
マ「ああ。少し離れた体育館のそばでロイヤルソードアカデミーの生徒たちが歌い、そこに人間たちが群がっていたが……」
ル「このコロシアムではマジフトの試合や防衛魔法の試験、寮長の座をかけた決闘なども行われる。もともと場外に被害が出にくいよう、特殊な結界が張っていると先生から聞いたことがあるが……」
エペ「それじゃあ、僕たちがヴィルサンを正気に戻せなかったら……」
エ「粘ってても、援軍はこなかったかもしれないってこと？コワッ」
「なんか大変ですね」
エ「めっちゃ他人事！」
皆がもしそうなったらと恐怖を抱く中、Aだけがあっさりとそう答えた。
すると
マ「…………………………ふむ。まあ、いいだろう。貸しひとつだ、シェーンハイト」
ヴィ「え？」
パァアア！
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ！！
グ「ふなッ！？なんだ！？全身の毛がぞわぞわするんだゾ！」
ぴ「ぴ〜…」
グ「ぴぃ助が浮いてるんだゾ！？」
マレウスが突然、魔法を使うと地鳴りが響き壊されたステージの残骸が上空に浮き出した。
なぜかぴぃ助も残骸と同じように浮き出したので慌ててグリムが捕獲する。
この光景を間近で見たA以外のメンバーはあまりの規模に驚愕した。
ジ「ぐっ…なんてプレッシャーだ！」
マ「くくっ。ヒトの子よ――お前たちに贈り物を授けよう」
ヴィ「マレウス、なにをしようっていうの！？」
マ「この程度、解けた織物を織り直すより容易い。さあ、あるべき場所へ、あるべき姿へ戻れ！」
パァアアアア！
エペ「……ッ！…えっ、あれっ？嘘っ！会場が一瞬で元通りになってる！？」
デュ「本当だ！！」
眩い光に包まれた後、1番最初に目を開いたエペルが目の前の光景に驚きの声を上げると皆も目を開けて同じように驚いていた。
なぜなら、あれだけボロボロだった会場が何もなかったかのように元の会場に戻っていたからだ。
カ「うおおぉっ！？これ、マレウスが魔法でやったのか！？すっげえ〜〜〜！」
エ「うへぇ…マジフト大会で見た時も思ったけど、レベルが違いすぎ…」
ル「
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