美貌の圧制者 196 ページ15
「失礼な！」
エ「マレウス先輩の事知らなかったじゃん！お前の方が失礼だわ！」
ヴィ「茨の魔女の高尚な精神に基づく、ディアソムニア寮の寮長……マレウス・ドラコニア！」
「…………へー」
デュ「へー！？」
「ツノ太郎、お前ゆるキャラだったんだな」
マ「ゆるきゃら？」
ジ「やめろ！お前はもうしゃべるな！！」
ツイステッドワンダーランド内でも5本の指に入ると言われる魔法士・マレウス・ドラコニアが目の前にいるツノ太郎と知るもいつもと変わらないAに皆はそっちに驚く。
マ「…………いかにも。僕は茨の谷の次期当主、マレウス・ドラコニア」
グ「ふな……エースたちがマジフト大会でめちゃ強だったって話してたヤツが、このツノ太郎だったってことか！？」
マ「言っただろう？僕の名前を知れば背筋に霜が降りる心地がするだろうとな」
「はあ？全然寒くないしハックショイ！！」
エ「なんで嘘つく？」
ぴ「ねえねえ！」
マ「！」
そんなやり取りをしていると、今までずっと静かだったぴぃ助がマレウスの足元でぴょんぴょん跳ねながら彼に話しかけていた。
マレウスは一瞬驚いたが、すぐに笑みを浮かべてぴぃ助を抱き上げる。
マ「ほぉ、こんな所でドラゴンの赤ん坊と出会うとは」
ぴ「ぴぃちゅけあかちゃちがう！！」
マ「そうか、それは失礼したな」
ぴ「わかればよち！」
デュ「コラ！ぴぃ助！！」
マ「ぴぃ助？お前の名か？僕に何か用か？」
ぴ「あんね！ぴぃちゅけといっちょ！つのある！」
マ「正しく言えば、僕はドラゴンの妖精なのだが………確かに一緒だな」
エ「…ぴぃ助……マレウス先輩にも動じないのかよ………」
エペ「さすが、Aサンが世話してるだけあるね………」
マレウスに抱っこされて、手足をバタバタさせながら嬉しそうに話すぴぃ助を見てエースとエペルはヒソヒソとそんな話をする。
対してマレウスは特に気にした様子はなく、楽しげにぴぃ助と話していた。
しばらくしてぴぃ助から視線を外したマレウスはヴィルの方を向く。
マ「ところでシェーンハイト。お前こそ、どんな戯れに勤しんだらそうボロボロになるんだ？そんな姿では、美しき女王の精神が泣くぞ」
ヴィ「…それは…」
マ「どうした？さあ話してみせろ、ヒトの子らよ」
ぴ「えっとね！」
エ「いや、お前が話すんかい」
グ「何か前にもこんなやり取りがあった気がするんだゾ…」
それからぴぃ助が一連の騒動を説明し皆はフォローをしてマレウスに伝えた。
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