episode.371 ページ5
「わ……たし?」
ニヤッ……
グ「お〜い!コトハ〜〜!!」
「!」
クルッ
グ「こんな所で何してるんだゾ?早くこっち来ねえと食いもんなくなっちまうんだゾ〜!」
コクリ…………
「…………………」
スッ……
グリムに呼ばれ、一度湖から目をそらした言葉は恐る恐る覗き込むとそこにはいつもの自分の顔が映っている。
(…………今のは何?)
背筋がゾクゾクし、冷や汗も流れるが言葉は無理やり気のせいだと思うことにしユウ達がいる場所まで走っていくのだった。
ぽちゃん ぽちゃん
ふふ………
ーオンボロ寮 玄関前ー
グ「ほぁ〜………やっと寮に戻ってこれたんだゾ」
ユ「なんだか……懐かしく感じるね」
コク
3人は雪に覆われている見慣れたオンボロ寮の姿を見て安堵しながらそれぞれ反応した。
まだホリデーは終わっていないが、ずっと寮から離れているといやでも居心地よく感じるものだと改めて実感する。
すると
スゥ………
ゴ「おぉ〜いみんな〜!」
「!」
グ「ゴーストのおっちゃんの顔も、あの牢獄生活を思えばなんだか可愛く見えてくるんだゾ」
ユ「みんな、ごめんね」
ゴ「ずっと帰ってこないからお前さんたちがあの世に行っちまったんじゃないか………ってみんなで心配してたんだぜぇヒッヒッヒ………」
ペコリ
《色々あったけど、なんとか無事です》
ゴ「それはよかったぁ〜無事で何よりだよ。あ、大食堂の暖炉の火の妖精たちの番はわしらがやっておいてやったぞ」
グ「ふな!?そういえば……すっかり忘れてたんだゾ!」
《大食堂の暖炉から始まったよね》
ユ「みんな、ありがとう」
ゴ「いいよ、いいよ〜凍えるほど寒いホリデーはゴメンだからねぇ」
ゴ「そうそう、学園長からご馳走のプレゼントも届いとるぞい」
ユ「プレゼント?」
グ「にゃっはー!ご馳走!!オメーら早く行くんだゾ!ご馳走がオレ様を待ってるんだゾ!!」
ピューーー!!
ユ「うわ、速いな………コトハちゃんも早く行こう」
《うん》
ニュッ
バッ!
リリ「おお、戻ったかお主ら」
ユ「うわあ!?」
ドサッ!
「!!?」
走っていくグリムを見て、ユウも言葉もオンボロ寮に急ごうとしたその時近くの木からぶら下がる1人の男子生徒の登場に2人は揃って驚き、ユウに関しては尻もちをついてしまった。
ユ「いたた………あなたは確か……」
(ディアソムニア寮の……………)
リリ「いかにも、わしはディアソムニアの副寮長」
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