歪みの国の少年少女 14 (ページ39)

今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:16,006 hit

美貌の圧制者 172 ページ39

皆が苦しむ中、本当に苦しくないのか平然としているAにグリムが以前彼女がアズールから貰った薬を飲んでも息が出来ず苦しがっていなかった事やヴィルのユニーク魔法がかかったケーキを食べても普通にしていた事を思い出して、突っ込んでいると……

ル「しかしたった一杯のジュースがここまでの変化をすることがあるだろう？……はっ、まさか！？」

ヴィ「お願い、見ないで…………アタシをそんな目で見ないで！どうして？世界で一番美しくありたいのに、なんでこんなにもアタシは……醜い、醜い、醜い！！！！」

「先輩ステイ！ステイステイ！！」

グ「他に言い方なかったんだゾ？」

ル「毒の君(ロア・ドゥ・ポアゾン)……キミが醜いはずがない！」

カ「そうだよ！ネージュもルークもジュースを飲まずに済んだじゃないか！お前はまだ誰も傷つけてない。だからヴィル、目を覚ませ……ゲホッゲホッ！」

ヴィ「おだまり！アンタたちになにがわかるっていうの！？」

「今が超絶ピンチという事がわかります！！」

グ「オレ様はオメーが本当に空気読まねえって事がわかったんだゾ」

ヴィ「世界中の誰が許しても、アタシは、アタシが許せない！」

ボタ……ボタ……

カ「ヴィルの身体から、黒いインクが……！あれはジャミルの時と同じ……ゴホゴホッ！」

グ「ゲホッゲホッ！あの毒ジュース、床をどんどん溶かしながら広がってくんだゾ！」

ル「まずい……これ以上広がったら……！」

「じゅー………」

グ「こんな時に牛乳飲んでるんじゃねえんだゾ！！」

ヴィ「ふ、ふふふ……そうよ。そうだわ、アタシ以外の人がみんな醜く歪んで溶けてしまえば……」

約1名、危ない状況の中で牛乳を飲んでいた者もいたがヴィルは苦しむ皆を見てその美しい口元を歪ませてこう言った。

ヴィ「アタシは世界一、美しいわよね？」

ビチャビチャビチャ！

ヴィルの悲痛な声と共に黒い墨はすべてを覆い尽くして

彼のマジカルペンにはまっている魔法石を黒く染めた

そして、ヴィルはまるで女王のようなドレスのような服装と出で立ちで頭には大きな飾りをつけては後ろに黒いオーラをまとい優雅に立っていたのだった。

ヴィ「苦しみは長く続かないわ。もうすぐ息が止まる。血も凍りついて…もう二度と目覚めることはない。フフフ……ハハハ！アーハハハハハ！！！」

(こ……こ……小林○子ーー！！！)

ル「ああ……ヴィル。なんて恐ろしく、哀しい姿なんだ…」

「はい……ヤバいですね…」