美貌の圧制者 96 ページ9
そんな彼にAは大きな声でキレると、彼の肩を揺さぶってイタズラ(？)をけしかけるが彼には全く効いていない。
そんな彼を、周りは複雑な顔をして見守っていた。
エペ「………結局、この2人は仲が良い…のかな？」
エ「完全に油と水なんだよな……」
ジ「はぁ……お前が響いた言葉を発した奴がお前を1番狙ってることぐらい早く気付け………」
グ「でも、いつも余裕をかましてるAがカリムにだけこんな態度をするのも珍しいんだゾ……」
デュ「A！アジーム先輩に何してるんだ！？早く手を離せ！！アジーム先輩もコイツを甘やかしてはダメです！！」
慌ててデュースがカリムにくっつくAを引き離すも彼女はまだ彼を睨みつけている。
すると、カリムはAがした事を特に気に留めず何か思い出したように口を開いた。
カ「そう言えば、熱砂の国には砂漠の魔術師の伝説だけじゃなく王様になったコソドロの言い伝えがあるんだ」
グ「王様になったコソドロぉ？」
「賄賂話か！」
エ「何でもかんでも賄賂にすんな」
カ「ある日、コソドロは姫さんと出会って恋をした。それで、過去の盗みや嘘を反省して心を入れ替えたんだ。その後、国を乗っ取ろうと企んだ悪党から王や姫を救う大活躍！そんで、コソドロは姫さんと結婚して次の王になった。めでたしめでたし！オレ、この話がすっげー好きでさ！だって、コソドロが心を入れ替えたことをみんな信じて挽回のチャンスをくれたってことだろ？」
「1度やっても上手くいかないなら成功するまで何度でもやれ、どんな手を使ってもな……って事か」
エ「お前の耳大丈夫？」
デュ「やっちまったものはしょうがない、大事なのはその後………ってことか」
「僕もそれを言いたかった」
エ「嘘つけ。でも、現実はおとぎ話と違って「悪者は成敗しておしまい」じゃないもんね」
カ「そういうこと！だから、そのためにもオレはちゃんと生きてなきゃ。ま、結局は美味いメシを食うための生活の知恵みたいなもんだけどな、あっはっは！」
エペ「カリムサン、笑ってるけどだいぶんヘビーな話を聞かされたような………」
ジ「………さあな、本人が笑ってるなら別にヘビーじゃないんだろ」
カリムの話を一通り聞いたエペルとジャミルがそんな話をしていると、Aの脳裏にふとある疑問が頭をよぎった。
「なんでこんなんがこんな学校に選ばれたんだろうな」
エ「失礼の二重演奏かよ」
グ「本当なんだゾ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
