美貌の圧制者 132 ページ45
ジャ「ラギー先輩……言ってる場合じゃないっすよ………」
小さな羽を動かしてゆっくりポールから降りてくるぴぃ助を見てはそう叫ぶラギー。
その隣でジャックが呆れたように言うと、保護者であるAとグリムを探す。
グ「あっ、あそこにいるのサバナクローのヤツらじゃねぇか？おーい！」
ラ「おやまあ、保護者コンビ。設営の手伝いに来てくれたんスか？シシシッ」
「マネージャー業ができないんで暇つぶしに設営を眺めるのに忙しいんで無理です」
ラ「うん、今思いっきり暇つぶしつったッスね」
ジャ「お前らちゃんとぴぃ助を見とけよ、設営現場でうろちょろされて怪我でもしたら危ないだろうが」
「わかったよジャク助おじさん」
ジャ「誰がジャク助おじさんだテメェ！！」
グ「ところで、この特設ステージってオメーらが作ってたのか？」
思いきり話を変えてきたグリムにジャックはため息をつき、文句を言おうとすると彼の言葉を遮りいつの間にかそこにいたレオナが答えた。
レ「マジフト大会の時は、運営や整備まわりを文化系の部活が担当したからな。今回はその逆で、運動部が雑用を押し付けられてるってわけだ」
ジャ「俺たち陸上部とマジフト部はパープルステージの設営を担当してる」
「へー……キリキリ働け」
ジャ「偉そうだなオイ！」
ラ「まあ、でかい催しとはいえ文化祭はあくまで学校行事。プロに頼るところもあるけど学生の手で作るのが基本ッス。ま、これも体験学習の一環ッスね」
「よかったッスね」
ラ「うん、全然話聞いてなかったッスね」
リ「キミたち、設営中におしゃべりをしているとは随分余裕がおありだね。作業は予定通りに進んでいるのかい？」
ラギーがAに冷めた視線を送っていると、彼女達がいる方へ歩いてきたリドル。
リドルの隣にはトレイもいた。
ジャ「！リドル先輩、お疲れ様ッス！」
「リドル先輩シャッス！！」
ジャ「うるせえな！！」
レ「これはこれは運営委員長サマ。埃まみれの現場へようこそ」
ト「朝から力私語をご苦労さん、運営委員会から温かい飲み物の差し入れだぞ」
ラ「お、こりゃ気が利いてるッスね！野外での作業でしっぽの先まで冷え切ってたとこッス。ありがたくゴチになりまーす！」
ゴクゴク！
「ぷはぁ！美味い！もう1杯！！」
ラ「ちょっとぉお！？何運動部よりも暇つぶししてたAちゃんが1番最初に飲んでるんスか！？ズルイッスよ！！」
「早いもん勝ちじゃい！！」
ラ「はあ！？」
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