美貌の圧制者 93 ページ5
ル「私に教えてくれないだろうか？ぜひとも君のその素晴らしい技を身につけたいんだ」
「………僕の指導は……厳しいですよ？」
ル「承知の上さ、師匠」
ガシッ！
と、互いの手を握りしめて謎の師弟関係を結ぶAとルーク。
それを、いくら待っても来なくてしびれをきらして部屋まで来ていたヴィルが見ていたとも知らずに。
ヴィ「遅い！早く来なさい！！」
「はーい」
ル「うぃ！」
ぴ「ZZZZZZZZZZZZZZZ」
ーポムフィオーレ寮 ボールルームー
皆がボールルームに集合するも、浮かない顔をするエース、デュース、グリム。
なぜそんな浮かない顔をしているかというと、昨晩ヴィルにユニーク魔法をかけられて朝まで床に転がっていたからではない。
ケーキを食べられ、自分の分がないと知ったぴぃ助に怒られていたからだ。
ぴ「ねえ！なんでぴぃちゅけのけーきたべちゃったの！？なんで！？なんでよ！！？」
デュ「す、すまないぴぃ助……」
エ「しょうがねーじゃん……最終的にヴィル先輩に没収されたんだし………」
グ「何回も起こしたのに全然起きなかったのはオメーなんだゾ……」
ぴ「ぴい！ぴい！！ちらないもん！！ぴぃちゅけけーきたべたかったのにぃ！！けーきたべたい！たべたい！たべたいぃいいいい！！！」
手足をバタバタさせて、ダダをこねるぴぃ助にエース達はそれ以上は何も言えず青白い顔をして俯いていた。
デュ「昨晩はひどい目にあったな………」
エ「硬い床で寝かされたせいで身体中痛てぇ」
グ「うぅ、オレ様は出場選手じゃねぇのになんでなんだゾ……」
「大変だったね〜」
グ「うるせえ！裏切り者！！」
エペ「みんな、大丈夫？」
カ「お、みんな来たな。おはようさん」
ジ「昨晩の騒ぎ、敵襲かと思って飛び起きてしまったじゃないか。人騒がせな…………様子を見に行ったら全員が床に転がってるし」
エ「好きで床で寝てたんじゃねーし！」
「ええ？この前、床で寝てて実家を思い出すとか実家のような温かさだとか言ってたじゃん」
ジ「どんな実家だ？」
エ「言ってねえよ！！」
ぴ「むちちないでよ！ぴぃちゅけのけーきかえちて！！」
ポコポコ！！
エ「痛い痛い！地味に痛い！！」
デュ「ぴぃ助、本当にごめん！今度ケーキ作るか、買ってくるから！！」
ぴ「やだやだやだ！！いまちゅぐたべたい！けーきたべたいのぉおお！！！ぴぇえええええええ！！！」
グ「ふぎゃあ！？回転しながら泣き出したんだゾ！？」
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