美貌の圧制者 127 ページ40
「マッド・デンジャラスはお前の事だったのか」
ツノ「マッド・デンジャラスって誰だ」
「あのちっさい先輩がホリデーの時、ホリデーカードを渡してきたんだ。差出人はM.D。マッド・デンジャラスだろ？」
ツノ「(マッド・デンジャラス……)そういえばリリアにカードを預けたんだった……返事はこなかったが」
「おかしいな、あのちっさい先輩に「カリム・アルアジームさんを倒そう会」を開催するからよかったらどうぞって言ったのに」
ツノ「僕は別にアジームに恨みはないからな」
ホリデーカードの謎(？)も解けて、そんな会話をする2人。
すると、ツノ太郎はAの顔をじー……と見つめると口を開いた。
ツノ「そう言えばお前は僕のことをよく知らない世間知らずなんだったな、フフフ」
「知ってるか？サンタクロースは存在しないんだぞ」
ツノ「知っているが」
「…………………………」
ツノ「…………………………」
「あ、そうだ。お前に良いものやるよ」
ツノ「サンタクロースの話はなんだったんだ？」
「うるせえ、サンタクロースは存在しねえつったろ。ほい、これ」
サンタクロースの話にツノ太郎が聞くも、Aはそれ以上話をする事はなく懐からクロウリーに貰った「VDC」のチケットを渡した。
マ「………これは……今度の文化祭で行われるステージのチケット？まさか、この僕を招待しようというのか？」
「おう。なんかボッチで文化祭過ごしそうだし」
マ「フ、フフフッ…………」
「え？怒った？怒った？」
マ「ハハハっ！お前は本当に恐れを知らないとみえる。いいだろう、この招待謹んで受けとろう」
「欲しいなら欲しいって素直に言えよな」
マ「僕は素直な方だぞ？それで、お前も舞台に上がるのか？」
「上がりたいんだが、僕はマネージャーだからな」
マ「なに？お前はマネージャー？それは残念だ。だが、シェーンハイトとアジームが出演するのか。フフ、それはなかなかの華やかさだろうな」
「なに！？お前カリム・アルアジームさんの味方か！？」
マ「別に敵でも味方でもない。それはそうと、文化祭当日、楽しみにしている……………おやすみ、A」
パァアア！
マレウスは珍しく彼女の名前を呼ぶと、眩い光が辺りを照らし気づけばその場からいなくなっていた。
その場に残されたAはしばらく呆然と立ち尽くしていたが最後に
「アイツ、本当に偉そうだな。さて、夢の中でカリム・アルアジームさんを泣かそう」
そう言うのだった。
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