美貌の圧制者 120 ページ33
デュ「こいつらなんで急に倒れたんだ？」
エペ「今のって、もしかして………？」
男「う、うう………」
戸惑うデュースを見て、エペルが何かを察した瞬間倒れていた男性の1人が呻き声をあげながらゆっくり立ち上がる。
男「テメェら……人をおちょくるのも大概にしろよぉ…………うおらぁああ！！」
ダッ！！
デュ「！！」
エペ「デュース！」
拳を握りしめ、真っ直ぐデュースの所まで駆け出す男性に完全に油断していた2人が動けずにいた
その時だ
ガシ！
「おい」
男「あ！？………！！？」
彼の肩を掴み、動きを止める声に男性は怒り任せで後ろを振り向くとそこには目を充血させて誰がどう見ても機嫌が悪い、いや、最高潮レベルで機嫌が最悪な顔をしているAがいた。
男性は彼女の人を死に追いやれそうな瞳やドス黒いオーラを見て冷や汗や涙を垂れ流し、がたがたブルブルとスマホのバイブ並みに体を震わせる。
「僕の睡眠を邪魔する奴はお前か？」
男「ひぃい！ち、ちがちがちがいましゅう！！」
「ああ？さっきから人がマジカルホイールで寝ていたのに近くでギャーギャーワーワー叫んで暴れてたの知ってんだぞ。あん？」
デュ「起きてたのかお前？」
男「じゅ！じゅみまぜん！！じゅみまぜん！！ごめんなざい！！！」
「許さん」
そう言うと、Aは男から離れ、マジカルホイールに跨るとエンジンをつけた。
ブルルルル！と砂浜に響くエンジン音に倒れていた男性達も目覚めて何事だと周りを見渡すと、Aがじー…と自分達を冷たい眼差しで見つめている事に気づく。
男「ひっ！？なんだあの女！？」
男「ナイトレイブンカレッジの制服着てる……やっぱり共学になったんじゃ」
男「言ってる場合じゃねえよ！早く逃げ」
ドゥルルルル！！
「発進」
ブゥオオオオオオン！！
男「「「ぎゃあああああ！！！」」」
Aが合図を出した瞬間、彼らに向かってマジカルホイールを発進させた。
目の前から向かってくる充血がやばい女が猛スピードで迫ってくる恐怖に男達は絶叫し、全力で逃げ出すがしょせん、人間の足と機械とでは追いつかれて当然である。
エペ「………デュース」
デュ「なんだ、エペル…………」
エペ「通報するべき……かな」
デュ「…………そうだな」
ブルルルルルルル！！！
男「「「助けてぇえええ！！！！」」」
砂浜で行われている恐怖の鬼ごっこを眺めながら2人はそんなやり取りをするのだった。
そして………
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