美貌の圧制者 117 ページ30
デュ「イグニハイド寮生に無理言って借りてきたヤツなんだ。傷でもつけられたらやばい」
エペ「あ、そっちの心配……(通報されそうな事の方がやばい気がするけど)」
男性3人がスマホを持って、通報しかけている事よりもマジカルホイールの心配をするデュースに複雑な心境になるエペル。
そんな彼をよそにデュースは男性達に近づいた。
デュ「あの！それ、僕のマシンです」
男「マジで？こんなガキが…………って、その服。ナイトレイブンカレッジの学生じゃん」
男「ねーボク、このマシンちょっとだけ乗らせて………じゃなくて！なんか女が倒れてんだけど！！大丈夫これ！？」
デュ「あ、大丈夫です。それ寝てるだけなんで」
男「本当に！？通報しなくていいの！？」
デュ「全然大丈夫です」
エペ(………まあ、傍から見たら大丈夫じゃないもんね……)
男性達とデュースのやり取りを引きつった顔で見ながらエペルがそう思っていると、男性達は「な、ならいい……のか？」と首を傾げつつ納得する。
男「じゃあ話戻すけど………ねーボク。このマシン、ちょっとだけ乗らせてくんない？」
デュ「えぇと、スンマセン。これ借りもので傷をつけらんないんです」
男「は？俺が運転下手だっていうの？失礼しちゃうぜ」
男「そうそう、コイツちょっとなら魔法も使えるし大丈夫大丈夫」
男「えっ！お前、魔法使えたんだ？」
男「まーな、ナイトレイブンカレッジに呼ばれるほどじゃねーけどマジホイ乗りこなすくらい余裕よ」
男「言うじゃん、たしか勉強ついてけなくて魔法学校中退したんじゃなかったっけぇ？」
男「うっせーよ！」
デュ「………このマシン、初心者が乗ると危ないと思うんで」
自分の事で盛り上がる男性達にデュースは呆れ半分苛つき半分な顔で見ながら話しかけると、男性達の雰囲気が変わった。
男「は？初心者？」
男「年上に向かってその言い方は失礼なんじゃないのォ、ボクぅ」
「うるせえなクソが」
男「「「あ？」」」
「ZZZZZZZZZZZZ」
デュ(言うだけ言って寝るなA！！)
男「…………今なんて？」
デュ「なんでもありません！とにかく、マシンは貸せないので！行こう、エペル」
エペ「あっ…………うん」
寝言か本音か、突然聞こえてきたAの言葉を聞いた男達は一気に怒りの表情を顕にしそれを見てデュースは眠っているはずのAを1度睨んだ後、エペルに声をかけてこの場から去ろうとした。
その瞬間
男「ちょっと待ってよ」
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