美貌の圧制者 109 ページ22
デュ「後で一緒に怒られてくれ」
エペ「ヴィルサンたち、今頃カンカンかなぁ」
「ZZZZZZZZZ」
ザザーン……
エペルに問われて、デュースは苦笑いしながらそう言うとエペルもつい苦笑いしてしまう。
そして、2人とも口を閉じれば静かな波の音とAの寝息が響いていた。
エペ「…………僕、この島に来てから初めて海を見たかも」
デュ「ナイトレイブンカレッジはこの『賢者の島』でも北側の山の上にあるからな」
エペ「南側の海岸沿いにはロイヤルソードアカデミーがあるもんね…………あっ、もしかしてあれがロイヤルソードアカデミー？」
デュースとエペルが海を眺めていると、遠くからでもわかるくらい大きな西洋仕立ての城のような建物が見えた。
エペ「すごい………学校なのに、王様が住んでるお城みたい」
デュ「僕も学園の展望台から遠目で見たことはあったけど、近くで見るのは初めてだ。本当に華やかな建物だな」
エペ「マジフト部の先輩たちは、みんな「いけ好かないお坊ちゃまばかりが通ってる」って言ってたけど…………『VDC』に出場する、ネージュもあそこにいるんだよね」
「ZZZZZZZZZ……どっちもどっちじゃい！」
エペ「！？」
「ZZZZZZZZZZZZZZZZZZ」
エペ(…………寝言？)
デュースとエペルがロイヤルソードアカデミーを眺めながらそんなやり取りをしていると……
デュ「……………………スゥーーーーーーーッ……………僕はーーーー！！！！絶対に負けねぇからなーーーーーーッ！！！！」
エペ「！？ど、どうしたのデュースクン、急に大声で……………」
「ZZZZZZZZZZZZ」
エペ(こっちはまだ寝てるし………)
突然、海に向かって叫びだしたデュースとそんな大声が響く中まだ寝ているAを交互に見てエペルが戸惑っているとデュースは続けた。
デュ「僕は確かに頭も悪いし要領も良くねぇよ！！」
「そうだな！！」
エペ「！？」
「ZZZZZZZZZZZZZZZ」
エペ「…………………？」
デュ「
「うるせぇええええ！！！」
エペ「！！？」
「ZZZZZZZZZZZZZZZ」
エペ「！？？？？」
デュ「………スッキリした！」
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