スケアリーモンスターズ 20 ページ36
リリ「マレウスが龍の仮装をしたいと言うたときにその話を思い出したんじゃ！」
リリアが自信満々に告げると、エペルが赤い龍の飾りに近づく。
エペ「真っ赤な龍が派手でかっこいい！！」
リリ「くふふ、そうじゃろうそうじゃろう」
「ぴぃ助のパピーなんだ」
エペ「え！？本当！？」
リリ「嘘に決まっとるじゃろ」
エペ(嘘かぁ……)
リリ「ちなみにあのランタンも、雲も、龍も全て魔法で浮かせておる。炎も魔力で灯す予定じゃ。ゆらゆら揺れてたほうが、かっこいいしより本物っぽいじゃろう？」
ヴィ「簡単に言うけど………あのランタン、相当な数があるわよね？それを浮かせつつ火を灯し続けるだなんて………正直、他の寮では真似できないほどの魔力だわ。さすが、実践魔法の得意な生徒の多いディアソムニアのハロウィーンといったところね」
「物置寮は違うな」
ヴィ「物置寮って何よ」
セ「物置寮！？まさか若様率いるディアソムニア寮をも、物置だと言いたいのか貴様ぁあああ！！！数々の若様に対する無礼な言動もう許せん！！お前は僕が」
バン！
セ「いたぁあああ！！」
ヴィ「うるっさいのよ！！今はアンタ達のじゃれ合いなんか見ている暇なんてないの！邪魔しないで！！」
ディアソムニア寮の事を物置寮と言い出したAにセベクはいよいよ彼女に実力行使で成敗しようとしたがその前に彼の大きな声に堪えられなくなったヴィルの平手打ちをくらい地に伏した。
その光景に誰も突っ込まず静かに見ているのを確認して、クロウリーは話を続ける事にする。
ク「豊富な知識を取り入れ、熟練の魔法で実現する……実にディアソムニアらしい、『魔法士養成学校』のお手本とも言えるようなハロウィーンです！それでは次に行きましょう！」
「よし、出来た！」
ク「ええ、このタイミングで何を完成させたんです……？」
「各寮の衣装を参考に僕らオンボロ寮の皆で揃いの衣装を着てもいいかと思ったんです。こんな風に」
ドン！
Aが自信満々にいつの間にか持っていたスケッチブックを皆に披露すると描かれていたのは………
人間がシーツを被っており、その頭から角が生えていたものだった。
ジャ「ディアソムニア寮の衣装を参考にしてそのクオリティなのかよ！？するならもっと色々参考にしろ！！」
「いいだろ角、かっこいいだろ角。最初これ描いてたんだけど参考にならなくてな」
そう言ってAはスケッチブックを1枚めくるとそこには……
スケッチブック2枚分
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