Girls'★ fantasy 3

ゴーストマリッジ 56 ページ22

ネ「汚い声だな」

『…………………』

だが、実際問題イデアに危険が近づいているのは確かで皆は必死に動かない体を動かそうとするも無駄だった。
すると、フロイドが

フ「オレもう飽きたわ」

《え？》

フ「ホタルイカ先輩がチューしたらオレたち帰れるんでしょ？早くしてよ〜〜」

リリ「そうじゃな、同じ姿勢で腰も痛くなってきたしさっさとブチュッ！とするがいい」

セ「リリア様がこうおっしゃっているんだ！早く「ブチュッ」としろ！」

バ「さあ！感動的な「ブチュッ」を我々に見せてください花婿殿！！」

《え、え？》

飽き性のフロイドから始まり、リリア、セベクまでそんな事を言い出し困惑する言葉。
当然、その言葉を聞き抗議するのはイデアだ。

イ「ブチュッ！……としたらあの世送りだっつってんの！みんな鬼か？人の心持ってないのか？残酷見本市か！？！？！？後ゴーストの部外者は黙っててください！！！」

《み、皆さん落ち着いてください……なんとかしてイデア先輩を助けないと……》

フ「え〜だってさぁ」

イ(ああああ！さすが慈悲の天使・コトハたん！もう男のプライドとかどうでもいいですわ！！他の野郎共葉もう終わってるんでコトハたんに全て賭けますわ！！)

イラ「いやだわ、まだ誓いの言葉の途中なのに………そんなに焦らなくてもキスはこのあとよ。キャッ♡」

チャ「………………………」

ネ「チャビー」

チャ「！ネッビア様？何かご用でしょうか？」

ネ「君は本当にいいの？イライザ様の結婚相手があんなんで」

チャ「………ネッビア様、見てください。あの姫様の笑顔を…………あんなに嬉しそうな姫様を見るのは生前ぶり、あの笑顔を見れた事が我々の喜び、それ以上の事は求めません。これでいいのです」

ネ「………チャビーがそう言うんならいいけど………今しか言えない事だってあるんだよ………」

チャ「それはどういう………」

ネ「僕の独り言、気にしないで。それとさ、本当にイライザ様の幸せを願ってるんなら君ももっと嬉しそうに笑ってなよ」

チャ「！！」

ネ「………急にごめんね」

ネッビアはそれだけ言うとふわふわと飛んで言葉の方に近づいていく。
残されたチャビーはしばらく呆然とした後、再びイライザの方へ視線を移した。

イライザはそんなチャビーに気づくことなく幸せそうに微笑んでいる。

チャ「………これでいいんだ、これが姫様の幸せで…………俺の幸せなんだから」

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