九十七話 ページ4
貴)「んーーー！！たっだいまあ！」
スペインの家を前に私は大きく背伸びをした。三百年と一週間ぶりの家は何も変わってなかった。まあ、ところどころ変わったところはあるけど。
西)「A〜、ここに荷物置いとくで。」
貴)「ありがと、スペイン！家、変わってないね〜。」
西)「リフォームしようかとも思ったんやけどな、やっぱりこのままが一番落ち着くかなぁおもてな。・・・・・・・・・あと、借金とかでそれどころやないし。」
貴)「本音もれてるよー。」
どうでもいい話をしながら自分の部屋に戻ると三百年前と同じ状況で残っていた。あ、この手鏡なつかしい。
貴)「そのまま残しててくれたんだ。」
西)「部屋は無駄にあるからなぁ。A寝とる間に使うようなこともなかったし。
それに、Aが起きた時そのままの方が安心するかなー思うてな。」
はにかみながら言われてポッと頬に熱が集まる。
前から思ってたけどなんでこの人こんなに恥ずかしいこと言うかな！
・・・・・・いや、私が敏感になってるだけか？
そんなことを思いながらクローゼットを漁る。恥ずかしくてスペインの顔が見れないからだ。
あ、この服付き合う前にスペインが買ってくれたやつだ。こっちは兄さんが買ってくれた水色の○○○。そして・・・
いつも使ってたメイド服。
手にとって着替えるためにスペインに部屋から出て行ってもらう。なんか、いろいろ元どおりになってきたんだなぁ。
服の交換のため、私服に手をかけた。
＊
貴)「スカートよし、ヘアバンドよし、リボンよし！」
部屋のドアを開けてスペインの前に行き、
貴)「じゃ、今日からまたスペインの保護国として色々頑張ります！」
高らかに宣言した。
次の瞬間
貴)「・・・・えっ？・・・」
ぎゅっと抱きしめられた。
貴)「お、おーい、スペイン？」
西)「やっぱ、Aはそれが落ち着くわ。寝とるばっかのAなんてAちゃうわ。」
貴)「なんかそのいいかた怠けてたみたいだ。」
まあ嬉しいから抱き返しますけどね、はい。
貴)「・・・ただいま。」
西)「おかえり。」
今日からまた、日常の始まりです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 200人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミーヒュン - 読み終わった時の脱力感が凄いですwできれば結婚式のお話しも見てみたいです！無理言ってすいません…でもとっても面白かったです！ (2018年1月5日 13時) (
レス) id: b9f8ebbe78 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ(プロフ) - 夜な夜なこのお話を見つけ、寝ることも忘れ一気に読んでしまいました…。なんというか、「愛って素晴らしいなぁ…」と思いました(笑)これは普通の話としても本当に素晴らしいと思いました!!こんな素敵なお話をありがとうございました!><* 長文失礼しました!! (2016年7月23日 1時) (レス) id: 69e5030aaf (このIDを非表示/違反報告)
艦これ好きのクソ提督 - なんだ…ただの神でしたか……((血涙&鼻血 (2016年2月1日 3時) (レス) id: 51475e2470 (このIDを非表示/違反報告)
キクハル@(プロフ) - ｍａｋｉさん» 兄ちゃんが暴走しても抑止力(英＆洪)がいるから！ (2015年9月22日 8時) (レス) id: 45457549ea (このIDを非表示/違反報告)
キクハル@(プロフ) - いさべるさん» 親分かっこいいですよね！ (2015年9月22日 8時) (レス) id: 45457549ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キクハル@ | 作成日時：2014年10月22日 22時
