【○○○】悪友保護国の私はトマト一家にお世話になってます3

百十九話 ページ27

英)「でかくなっても寝顔は変わらねえな」

Aの寝顔を見ながらそう呟いた。寝顔には少しあどけなさが残っている。

Aを一番近くで見てきていたのは自分だと思っていた。笑顔、泣き顔、怒った時の顔、子供に接する時の顔、そして何と言っても寝顔。

でも、それよりもあの無敵艦隊(笑)がAのいろんな顔を知っているのは正直腹が立つ。しかもいたすことはいたしてる仲だ。それも含めれば俺の知らないAなんてごまんといるだろう。

仏)「いたたたた……っておい眉毛！おまえお兄さんになんてことしてくれて…」

英)「黙れよ髭！Aが起きるだろうが！」

髭に一括してからAを見るとスヤスヤ寝息を立てたままだった。

仏)「あれ？Aちゃん仕事終わって寝ちゃった？」

英)「寝かせたんだよ、朝食作っててほしいだとさ」

仏)「わかった。それならお兄さんとびっきり美味しい朝ご飯作ってあげるよ」

言うなりすぐにフランスは台所に行った。と思ったら顔を出して…

仏)「あ、お前は絶対こっちくんなよ」

英)「言われなくてもてめえのとこなんて誰が行くか！」

殴りたくなるのを必死に我慢した。

しかしまあ……

俺の知らないAがいるっていうのも面白いかもしれない。とりあえず俺の知っているAだけでも相当かわいいんだ。俺の知らないAがいるならそれをいつかみる楽しみになるんじゃないか？そう思うことにした。

……まあでもあのトマト野郎は今度の世界会議で一発殴る。

日)「おはようございます、イギリスさん」

いつのまにか起きてきた日本が俺の隣に立っていた。

英)「おお、日本。Good morning」

日)「Aさん…どうされたのですか？」

英)「ああ、こいつ昨日徹夜だったんだよ。だからちょっとでも寝かせようかと思ってな。朝食は髭に作らせてる」

日)「そうでしたか…それでは私も何かお手伝いを……」

英)「大丈夫だろあいつなら一人で。それより日本。ききたいことがあるんだが…」

日)「はい、なんでしょうか」

英)「おまえ…Aとスペインが付き合ってるの知ってたか？」

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