〆約束の5分前 ページ4
〆
平野side
開演時間の５分前。
ステージ裏にいる俺たちの耳に微かにティアラの声が聞こえてくる。
次第にその声は大きくなって、
一つのまとまりとなって俺たちのもとに届く。
この向こうにティアラがいるんだな〜。
勇太「キンプリコール始まったね〜！」
スタッフさんと最終チェックを済ませてると、ジンがいつものように話しかけてきた。
いままではKing！！ってコールしてくれてたものが、キンプリ！！に変わってて、
これを聞くと、King＆Princeとしてデビューしたことを改めて実感する。
『みんな楽しむ準備バッチシだね！』
ジンの言葉にそう返すと、やってやるか〜！！と笑ってた。
はやくステージに出たくてたまらない気持ちで胸がいっぱいで、色んなことが頭に浮かび上がってくる。
みんなお腹すいてないかな？
体調悪くないかな？
俺のこと待っててくれてるかな？
お化粧お直ししてるのかな？
いま、みんなどんな気持ちでいるんだろう。
さっき楽屋のモニターで客席の様子がチラリと目に入ったんだよね。
こんなに広い会場でライブができて、
その客席が俺たちのファンで埋まってて、
あんな大勢のティアラが俺たちを応援してくれてる。
正直、最初はファンの多さにびっくりしたけど、
それ以上に今は、
俺たちのことを精一杯応援してくれる、そんなティアラの皆にふさわしいグループになりたい。
そんな想いがいまは大きい。
だって、今の俺たちじゃそれに答えられてるとは思えないもん。まだまだ足りない。
ジュニアのころから応援してくれてる人
新しくファンになってくれた人
そして、俺らも含めた全員で、
同じ場所で同じものを共有出来て、
同じ気持ちを分かち合える。
そんなライブがやっぱり好きだなって思う。
楽しみだ〜〜！
〆
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作者名：李恋-ﾘﾚﾝ- | 作成日時：2019年6月28日 0時
