評価泥棒3

通知百九件 ページ11

早速私は窮地に追い込まれた。

周りからそう見えるだけで実際は怖くも何ともない。

狂里先輩は私の胸ぐらを掴んで壁に押し付けた。

全然ときめかない。

私は狂里先輩の手首を掴んだ。

「言いたいことは分かってます。なるべく早目に済ませてくれませんか？」

「お前ふざけんなよ！……何してくれるんだよ」

一気に口調が悪くなった。

周りの生徒は怯えながら教室に戻っていく。

と、入れ替わりに亜空が出てきた。

どこ行くんだろうと疑問に思っていると私の隣にやって立ち止まった。

「占いツクール初心者の人は知らないみたいですけど、こういうことに結果巻き込まれるんですよ＿＿＿しかも私たちの地域だけ」

「……は？」

「醜い争いをしてるってことです。他の場所で同じような争いがあるかもしれませんが、少なくとも私が知る限りではここだけです」

「……だから？」

「荒らされる覚悟があって占いツクールやってるんですよね？」

その問いかけに狂里先輩は舌打ちで答えた。

狂里先輩は手を今度は亜空を見る。

「占いツクールには荒らしが付き物です」

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