評価泥棒2

通知六十三件 ページ15

優菜は私を睨んで、それから正座した。

＿＿あれ？まさか土下座するつもり？

すごい気味はいいけど土下座って…………。

自分より立場が低い者に対してやるんだよ？

私はあんたより立場低いの？

そういうことを言いたいのかな？

……まぁ、いいや。

頭を下げ始めた優菜に私はそっと手を伸ばす。

それを亜空が制した。

「やめなよ」

「止めないでよ」

小声で不満を募らす私に、亜空は薄笑いを浮かべる。

そして口パクでこういった。

"私にやらせて"

分かってたんだ、私がやること。

私は手を引いて亜空に任せることにした。

頭を上げようとした優菜に、亜空は手を伸ばして床に頭を押さえつけた。

「ちょっ……！やめてよ……だ、誰？！」

自分で実行しようと考えてたけどやっぱり可哀想だった。

こんな姿、私だったら誰にもやられたくないな。

それほど今の優菜は醜かった。

「ほんとっ……悪いと思ってるから……！ねぇお願いだから！」

＿＿正直、今の私たちが醜い気がする。

占いツクールで評価を奪われたから、友達までにこんな事をするんだもん。

たかが友達だし、どうせすぐに卒業が待ってるわけだから気にしてはいないんだけどさ。

優菜が更にひどい仕打ちをしそうなんだよね……。

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