空っぽの瓶の中、愛をひとつ。【 Yuta.J 】 (ページ10)

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夜になった。

夜ご飯はカレーで。カレーは好物だからすごく嬉しかった．

…8時か。お風呂、入ろうかな..

〝「今日電話して良い？」〟

お昼休みに勇太から言われた言葉

本気なのか、分からないけど．まだ8時な訳だし．

洗面所に向かい、風呂に入った。

風呂に上がると、割とまだ早くて．8時半くらいだった。

スマホの画面に電話マークと、神宮寺勇太という名前．

『…はい』

「 Aちゃん、今大丈夫？」

『…ダメでは、ないです、けど？』

何て煮え切らない返事

「ふふ、そっか！

ねえ Aちゃん、俺に堕ちた？」

『 …なに言ってんの、墜ちるわけ、無い』

「えー、そっかあ
でもさ嫌いだったら電話なんて出ないよねって俺は思ってるんだけど？」

『まあ、』

「そっかあ、もしかしてAちゃんってツンデレ？」

『私がいつデレた？』

いや怖い、デレてそうで怖い

「んー.. 無自覚？割とデレてるよ」

『そんなわけ無いでしょ、』

落ち着いた口調でやり過ごそうとする．

「えー、可愛い」

ちょっとその言葉は、地雷だったりする。

『その、可愛いとか.. 誰にでもホイホイ言うもんじゃ無いよ』

「 …俺の事チャラいと思ってる？」

『だったら何』

まあそこまでは思ってないけど、女慣れはしてるんじゃ無いかなとは思っている

「誰にでも言わないよ、Aちゃんだから言ってる。可愛いよ、Aちゃんは」

『 …っ、黙って』

可愛いなんて何度も言われたことはある．けど違う、

それはいわゆる子供騙しのようなものでして。

だから、勇太もそうなんじゃ無いかな、

『子供騙し、でしょ．お世辞？なら、いらない…』

「 Aちゃん、人を疑う癖があるよねぇ..
俺、本当の事しか言わないよ？
じゃあ何回でも言うけど。Aちゃん可愛い、Aちゃん可愛い…『い、良いから！』

神宮寺勇太って、ずるいよな。