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「勤務中は髪飾りは禁止だ。はずせ。」

『あの、これには訳が…』

と、私が言う前に組紐をするすると解かれる。

その瞬間、
『っ!!』

すべてみえる(・・・)

『あの降谷さん…』

「なんだ?」

『あの…憑かれてます……』

「疲れてないが」

『そっちじゃなくて……幽霊の方です……』

「は?」

降谷さんは怪訝な顔をしている。
なにを言っているんだ、と。

『あの、私実家が神社で昔からそういう体質なんですよ。だからみえるんです。いつもはその組紐で制御してるんですけど。』

「……バカバカしい。それは本当なのか。」

『はい。最近肩重くないですか?』

降谷さんは少し考えて

「……言われてみればそうだな。」

と言った。


『じゃあ、私が祓いますよ。』

公安ってこんなに怨みをかうものなのか。

あの組紐は特別な力が宿っており、あれがないと私は生きられないのだ。

見えるだけでなく、見えすぎてしまうから。

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作者名:ゆきどけ | 作成日時:2018年5月31日 0時

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