君と私の恋愛日記 second (ページ28)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:31,464 hit

ありがとうの気持ちページ28

『え...と...706です...。』

ノーマンは目を見開き驚いた表情で私を見ていた。

ﾉｰﾏﾝ「知らなかった...。と言うか706号室は引っ越しの挨拶に何度か行ったんだけど、出なかったしね。」

そう言い、不敵に笑う。

『あ...そ、その時はきっと何かをしていて...ですね...出なかったと言うか...出れなかったというか...』

ﾉｰﾏﾝ「A、敬語になってる。」

クスクスと笑われ、俯いてしまった。

『む...難しいんだよ？』

ﾉｰﾏﾝ「じゃあ頑張らないとね。」

スラスラとノーマンと話せてる自分にびっくりした。
エマは女の子だし、同性と言うこともあって、タメ口で普通に話せるけど...。

『(ノーマンだからかな？)』

そう思った。ノーマンだから...。
ノーマンだから？どうして？

ﾉｰﾏﾝ「じゃあ無事、Aも帰りつけた事だし、僕も家に帰るよ。」

話しているうちに、私とノーマン、お互いの部屋前まで来た。

『はい。...じゃなくて、うん。』

笑顔いっぱいで言うと、ノーマンが私の頭に手をおいて撫でてきた。
ノーマンは頭を撫でるのが癖なのかな...？

ﾉｰﾏﾝ「...Aが嫌じゃなければでいいんだけど、明日から一緒に学校行かない？エマもレイも居るし。」

『良いの...？』

ﾉｰﾏﾝ「勿論。それに、僕から誘ったんだから。」

"僕から誘った"午前中にも言っていた。
私を知っていた。...明日聞かせてくれるのかな？
嬉しくて堪らなくて、思わずノーマンの手を握る。

『ありがとう、ノーマン。』

笑顔でそういうと、少し間が空いてどういたしまして。と応えた。

ﾉｰﾏﾝ「じゃあ明日、僕らが家を出る時にユウを誘うから...。今度はちゃんとインターホン鳴っても出てね？」

そう言ってノーマンは私に笑いかけると、

『わ...分かりました...。』

ﾉｰﾏﾝ「ほら、また敬語。」

そう言っておでこを人差し指でつつかれる。
うぅ...と照れながら思わずノーマンを睨みつける。
ふふっとノーマンは笑う。

ﾉｰﾏﾝ「じゃあ、また明日。」

『うん、また明日。』

そう言ってお互いの部屋に入った。

明日の約束を果たし、嬉しさのあまり玄関の扉にもたれながら座り込んでしまった。
嬉しい...楽しみ...
この感情がふつふつと私の胸の中で溢れる。
今日は怖いことも沢山あったけど、嬉しいことも沢山あって...
エマ、ノーマン、レイさんに出会えて...
3人とも、友達になってくれて

『ありがとう』

思わず声に出して呟いた。