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街はクリスマス 一色。イルミネーションがキラキラと輝く
でも、カメラの前では 紋付袴で
“明けまして おめでとうございますー”
なんて、新年の挨拶
たまに、 一体 何月？なんて季節がわからなくなる事も しばしば
「クリスマス……かぁ」
休憩時間の楽屋。思わず呟いたひと言
「んっ？村上くん、クリスマス何か予定あるん？」
いつも俺の話なんか聞き流す大倉。こういう時だけ、やけに耳がいい
「んなもん あるかいな。第一 クリスマスはお前らとず〜っと一緒やんか」
「そやね。でも 当日やなくても“クリスマス”できるやん？」
まぁ…せやけども
“プレゼントと一緒に、連絡先 渡しちゃいなよ”
涼子の言うてた事を思い出す
「大倉〜？」
参考に…。そう、もしもの時のために
「もしも…もしもやで？」
渡す 渡せへんは後で決めよ
「友達の女性に、クリスマスプレゼント渡すとしたら、例えば どんなもん渡すん？」
「ん〜、そやなぁ。友達ならそない高価なもんはアカンと思うよ」
それは俺もわかっとる
「なぁ、ヤス〜？もしもさぁ、自分の気に入ってる女の子にクリスマスプレゼント渡すなら、なに渡す？」
「俺っ？俺やったらぁ〜…」
んんっ？微妙にニュアンス変わってきてるけど
「…って、大倉っ、気になる子 できたん？」
「ちゃうって。村上くんがA先生に渡すんやて」
「はっ？俺 何も言うてへんやろがっ！」
「ええやんかぁ、照れんくってもっ」
「そっか、A先生かぁ。寒くなってきたし手袋とかマフラーとかは？
そういえば、この間 めっちゃ可愛いマフラー見つけてんっ」
「えっ、どこ？どこでっ？」
俺の質問に曖昧な答えを残し、女子のように盛り上がりながら離れていく2人
「なに、村上くん。A先生とデートでもするん？」
さっきまで大倉の座っていた椅子に座る 亮
「そんなん、ちゃうって」
「連絡先は？交換できたん？」
「それがなぁ。一度断られてから何や聞く勇気なくてなぁ」
「…やったら、自分から渡したらええやん。“よかったら連絡下さい”言うて」
「それな。この間 涼子にも言われたわ」
「涼子って、噂の涼子ちゃん？」
「そう。あいつ見た目は5歳やけど中身 25歳はいっとるな。変な小芝居や駆け引き、上手いしなぁ」
「でも、村上くんの強い味方 なんやろ？」
「まぁ、せやな」
確かに、あいつが居らんかったらここまでA先生と話せるようにはなってなかったやろし……感謝せな
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作者名：ちか
| 作成日時：2015年10月24日 7時
