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04 忘れがちなわんこの告白 ページ12

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体育祭と中間テストが終われば文化祭。
毎週水曜日の5時間目が当日まで準備の時間になる。

タイトなスケジュールだけど、この期間が一番楽しい。
私のクラスはイベントごとが好きだから、まとまりも早く話し合いは流れるように進む。

うちのクラスは喫茶店をすることになり、私に託されたのは看板作り。
美術部ということで任命され、看板の要望がたくさん黒板に書かれている。

話し合いが続く中、一番前の席に移動してデッサンを始める。


「純喫茶ってこんな感じかな。」

「昭和っぽい雰囲気だよね。」

「味があるって感じかな。」

「そうだね、これとか想像つくかな?」


クラス委員の阿部ちゃんがタブレットを机に置く。
“純喫茶 看板”で調べて出てきた画像を見ながら小さくメモ書き。
何をメニューにするかの話し合いにシフトしてきたので、自分の席に戻る。

話し合いを聞きながら、デッサンを軽くしていく。


「純喫茶かー。ふーん。」


寝起きの渡辺が看板を覗き込んでくる。


「みな得意そうなジャンルでしょ?
 メイド喫茶とかじゃなくてよかったぁー。」

「俺の顔見て言うなよ。」

「すごい推してたもんね。」

「メイド服可愛いじゃん!
 男の夢が詰まってるじゃん!」

「にやにやすんな、きっも。」

「まどちゃん言い過ぎ。」

「だってみてこのだらしない顔ってみなも笑ってるし。」

「みなちゃんまでひどい。」

「ごめんね。」

「素直だから顔に出ちゃったんでしょ。」

「るせーな。
 ってか、みなちゃんメイド服絶対似合ってたよ。」

「勝手に想像するな。
 まじ翔太アウト。きもい。」

「うっせーな!まどかよかったな。
 ブスは似合わないもんな!」


まどちゃんと渡辺はすごくお似合い。
いつもこうやって言い合いをしてお互いを貶し合ってる。


「っていうか渡辺ごときがみなを振り向かせること出来ると思ってんの?」

「ってかそんな話してないんですけどー。
 まどかは筋肉ムキムキだから、メイド服似合わないって話ですけど。」

「もう!みな!なんとか言い返してよ!」


そんな2人がいつくっつくのかを見守ってるのは私だけじゃなく、クラス全体かも。
言い合う2人が、いつの間にか普通の会話に戻ったころ2枚目のアイデアを書き終えた。

首をコキコキ鳴らしてると、後ろからつんつんとされて振り返る。

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初音(プロフ) - kikiさん» いえいえ!この作品の樹君がすごく好きで!これからも応援してます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 初音さん» なんとお恥ずかしい・・・!rを打ってしまったことに気づいた時にはもう初音様がお読みになられて・・・早速読んで頂き誤字を教えてくださりありがとうございます! (2019年2月13日 23時) (レス) id: efa8082a4b (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - Mrsだと既婚者になってしまいますよ(苦笑) (2019年2月13日 23時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiki | 作成日時:2019年2月13日 1時

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