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「これどうしたの？」
少し大きめのクリスマスツリーが寝室の端っこにある。
可愛いオーナメントがたくさん飾って合って、キラキラしてる。
「可愛くない？」
「可愛い。」
「でもこれまだ完成してないの。」
「充分可愛いじゃん。」
「これ！」
ツリーの一番上に飾る星のオーナメント。
そこにはお世辞にもキレイとは言えない文字でAって書いてある。
「なにこれ。」
「これで俺の名前書いて。」
「なんで？」
「カップルツリーっていう名前でさ、コイツ。
星に２人の名前を書いて素敵なクリスマスにしましょうってやつなんだって。」
「へぇー。」
「それ書いて、とりあえず洗面所に集合！」
「うん。」
コートを抜いだらそのまま受け取ってくれてハンガーにかけて遠くなる足音。
ベッドに座って渡されたオーナメントとマジック。
自分の名前の横に出来るだけきれいに“辰哉”って書いてハートを書き入れた。
「パジャマ置いてこいよー。」
洗面所から大きな声がして、下着とタオルだけ持って寝室のドアを閉めた。
美味しそうなデリバリーがあるリビングを通り洗面所へ行くと洋服を着たままの彼。
手には暖かそうなもこもこの新しいパジャマ。
「一緒に入らないの？」
「入る…って言いたいところだけど今日はいいや。」
「そうなの？」
「疲れてんだからのんびり入ったらいいよ。」
「ありがと。」
「あとこれ着て！俺とお揃いー！」
「うん。」
「照れちゃってーほら早く癒しの時間楽しみなさい。」
洗面所のドアが閉まったのを確認して、バスルームを開ける。
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作者名：kiki. | 作成日時：2019年3月9日 21時
