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「流星ー！」
「お兄ちゃん今お茶取りに行ってる。」
「そうなんや。」
顔のパーツがはっきりした子。
中学生ぐらいだろうけど、オトナっぽい。
造形美とはこのことだと思うぐらい･･･そういえば藤井くんもきれいな顔してたっけ。
「･･･しげくん彼女できたん？」
「こいつは、転入生。
来るときに道で拾って連れてきてん。」
「人を捨て犬みたいに言わないでよ。」
「お前はどっちかっていうと猫やろな。」
「そういう話してない。」
「しげくんが女の子と歩いてるなんて変な感じぃー、あっお兄ちゃん。」
「しげやー、あれAも居るやん。」
「拾ってきてん。」
妹さんは私に会釈をして、お店の奥へと入っていった。
「じいちゃんの浴衣やんな。」
「ちょっと涼んでっていい？」
「ええよ、Aも座りやぁ。」
「うん。」
しげの隣に置いてある椅子に座ってお店の中を見回す。
浴衣や着物はもちろん、反物が所狭しと置いてある。
外観からして老舗呉服屋って感じなのかなって思った、趣があるお店。
「BBQの連絡来てたん見た？」
「誰から？」
「濱ちゃん、来週の土曜日はどうやーって。」
「あっほんまやな。」
「あとしげだけやで、返信してないん。」
「ほんまや…Aは来週の土曜日行けそうか？」
「あったぶん大丈夫。」
「A連れてくん？」
「おっさんら喜ぶんちゃう？」
「まぁ喜ぶやろうな、Aかわいいしな。」
「流星とか小瀧見てもキャーキャー言わんしええかなって。」
「あーそういうことな、Aが行けるなら俺も楽しみやわ。」
「待って…女子私だけ？」
「せやで、毎年男7人でBBQしてるんやもん。」
ちょっと待って…そっか普通に考えてそうだよね。
学校でもこの人たち、4人でつるんでることの方が多いし。
ひじりちゃんが『女っ気がないんよな、あの人ら。』って言ってたっけ。
「大学生組に彼女居ったら来ると思うけどな。」
「照史、そういえばまだ続いてるんやっけ？」
「微妙って話はしとったけど、別れたとは聞いてへんしな。」
「淳太は無理よな。」
「モテへん街道まっしぐらやろうしな。」
「ねぇ…私本当に行っていいやつ？
大したことできないよ？料理もお母さんの手伝いするぐらいだし。」
「全然平気やで、できる人がやればええから。」
「流星なんてな川で浮いてるだけやしな。」
容易に想像がついて笑ってしまった。
楽しそうだけど本当に行っていいのかな…。
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作者名：kiki. | 作成日時：2019年3月9日 21時
