Look at Me #01 (ページ46)

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映画が終わっていつもとは違うスタバに来た。
クラッチバッグを預けて、席をAに探しに行ってもらう。するとレジには見知った人が居た。

「ジャバチップフラペチーノ2つ。」

「かしこまりました。
　ジャバチップフラペチーノクリームとチョコソース追加。」

「お店移動したんですか？」

「いや今日はヘルプ。
　珍しく2人で来たんだね。」

「そこで映画観てたんです。」

「そっか、彼女今日は楽しそうで安心した。」

「えっ？」

「最近元気なかったし。1人で来てたし。
　カードお返しします。ランプの下でお待ちください。」

学校の近くで働いている田中さんがレジに居た。
緑のエプロンから黒のエプロンにいつの間にかなっていて、2人でスタバに行ってなかった間の時間に変わったんだと思った。
ランプの下で待ってると、Aがカバンを持って寄ってきた。

「席は？」

「なかったの･･･だから飲みながら歩こう？」

「テラス空いてそうだけど。」

「いいから公園行こうよ。」

「いいけど･･･ってかA！
　田中さんいるよ？」

「うそ！お店移動したの？」

「ヘルプだってー。
　黒エプロンになってたし。」

「先週から黒エプロンになったんだよー。
　顕嵐遅れてるー。」

そう言って隣で笑うAを見てかわいいなって思った。

ふとした瞬間女の子になる彼女に、今までどうして気づけなかったんだろう。

フラペチーノを2つ受け取った瞬間立ち止まってしまった。

「顕嵐行こう。」

「あっうん。」

「なにか･･･きっと理由があるんだよ。」

「…。」

「とりあえずお店出よう？」

そう言ってパーカーの裾をくいっとひっぱって俺の前を歩きだす。
目に入ったのは彼女である理子ちゃんが北斗先輩と楽しそうに話してた。

テーブルの上には、俺の手の中にあるのと同じジャバチップフラペチーノが2つ並んでた。