Look at Me #01 (ページ17)

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「理子ちゃん。」

「はい。」

「俺…理子ちゃんのこと好きです。
　良かったら付き合ってくれませんか？」

心臓の音がこんなに大きく鳴ったのは初めてで、自分でもそれにびっくりしてる。
少し頭を下げてる俺の下から大好きな彼女の顔がのぞく。

「私なんかで良かったらお願いします。」

そう言ってニコッと笑ってくれたのが嬉しくて、すぐに顔をあげたことを後悔した。
今きっと自分が思ってるより顔が絶対的に赤い。

耳たぶを両手で触ったら少しだけ熱くなってた。

「ほんとにいいの？」

「うん。顕嵐くんの好き好き攻撃すごいんだもん。」

「えっ？まじ？」

「あんなにLINEマメに返してくれたり、話しかけてくれたりして…気づかないわけないじゃん。」

「うっわ…恥っず。」

「でもすごくうれしかったし、好きになっちゃうよ。」

そう言って彼女が俺の手をぎゅっと握る。
その手を握り返すと初めて見た時の笑顔で俺を見てくれていて幸せだなって思った。

「すっごい緊張しててさ…あーよかった。」

「顕嵐くん面白いね。」

「そう？いやーマジで…よかった。」

「私も。よかった。」

そう言ってお弁当を片づけて自然と手を握って階段を降りる。
彼女の教室に行くまでに、ひそひそ声が聞こえる。

それすらも嬉しいなんて俺ほんと舞い上がってると思う。

「じゃあね。」

「迎えに来るから、体育館まで一緒に行こう。」

「うん。」

そう言って、友達の輪に入っていく彼女を見送って教室に戻る。
Aに一番に報告したくて教室に入ったけど、席に座ってなかった。
まだ食堂…いやもう歯磨きが終わってる時間だしな。

「宮近、Aは？」

「食堂行ったっきり戻ってきてないよ。」

「そっか。」

「あと3分で予鈴だし、そろそろ戻ってくるよ。」

「だな。」

「あっ。LINE来た。」

「宮近に？なんで？」

「なんでって。」

「で？」

「具合悪いから保健室で休むって。」

「そっか。朝なんも言ってなかったのに。」

「今日急に暑くなったから具合悪くなっちゃったんじゃない？」

Aの具合が悪いのなんて朝会った時にわかる。
今日は別にいつも通りだったはずなのに。
自分のことでいっぱいいっぱいだったから気付けなかったのか…あとで謝ろう。