Look at Me #01 (ページ2)

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クラスも同じ、お昼休みも、放課後だって、いつも一緒に居る。
毎日一緒に過ごしている私たちをどれだけの人が勘違いしてるんだろう。

“星さんと阿部くんって付き合ってるらしいよ”

そんな噂は当事者の私たちでもよく耳にすること。

“お前ら付き合ってんの？”

クラスの誰かに言われ、否定をする度に小さく胸が悲鳴を上げる。
少しずつ傷ついてるはずなのに全然好きなこと辞められない。

---最近の顕嵐は少しだけおかしい。

今まで感じることのなかった、違和感が私にはある。
流れている時間は同じはずなのに、こんなに近くにいるのに。
そばに居れば居るほど気づいてしまった違和感。

顕嵐の好きの気持ちは違う誰かに向けられてるということ。

「顕嵐、昨日さ･･･。」

移動教室からの帰り道、必ずといっていいほど上の空になる。

「私話してるんだけど、顕嵐聞いてる？」

「ん？なに？ってか聞いてるし。」

「なにって言ってる時点で聞いてないし。」

「んなことねぇよ。」

「うそ、今ぼーっとしてたよ。」

「そんなことないって。」

隣のクラスには、可愛い女の子が居る。

チアリーディング部の部長、ポニーテールが似合う女の子。
足も長くてスタイルが良くて顔も小さくて、勝てっこないこんなの。

休み時間、隣クラスからよくじんちゃんが来て話してる。
“リコちゃん”っていう名前をよく聞くようになった。
ただ、私が近くに行くとわざとらしく話を変えたりする。

聞きたいことを聞けないわけじゃない。
話を変えられることも嫌だけど、絶対に聞けない。

“恋は人を臆病にする”

そんな言葉を提言した人も同じような気持ちだったのかな。

もうひとつわかってることがある。

顕嵐も私と同じだってこと。
言いたいのに言い出すタイミングを逃してるんだと思う。

いつ顕嵐にそれを打ち明けられるのか、毎日ビクビクしながら過ごしてる。
言われた時にどう答えるのがいいか私もわからない。

一緒に居るのに居たくない。
自分の中での矛盾と戦うことに少しだけ疲れた。