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1年前と同じ・・・俺が望んでないシチュエーション。
でも良かったねって言うのが俺の役目でありAが望んでること。
「どんなやつ?」
「だからいいやつ。」
「あとは?」
「あ!今日ね雪でしょ?
えっちゃんが雪はいやだーって言ってたのね?」
「うん。」
「そしたら怜央くんが“雪は天使が降らせてる”って。
みんなにバカだーとかアホだーっていわれてるのにね?
“そう信じてる”って…ちょっと変わってるけど面白くない?」
「それは面白い。」
「あとね?絶対遅れちゃだめな授業の日寝坊するの。
いつもは10分前とかに来てるのにさーおかしいでしょ?」
「そいつ絶対いいやつ。」
「謙ちゃんの次にね。」
「そうだったね。」
家に入る前に笑顔で手を振ってくれるA。
あの日から少しずつ思ってた不安は消えてった。
だってあんなに幸せそうな顔するから、なにも言えなくなる。
泣いた日も怒った日も笑った日も隣に居たはずなのに。
静かに降る雪の中、1人で歩く帰り道。
Aに恋した日も愛しいと思った日も忘れられない。
いつになったら好きな気持ちが消えるかわからない。
好きの気持ちも雪みたいに溶けてしまったらいいのにな。
---雪が降ってきた by SMAP
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作者名:kiki | 作成日時:2018年10月1日 16時