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90話 ページ42









確かあの時教室には照史と崇兄もいて。


あんな様子でいきなり入ってきた私に教室にいた3年生全員が驚いていた気がする。




だから、2人は


私に何かあったんだって思って慰めようとしてくれてるのかな?


それとも、淳太に色々聞いたのかな。




「…大丈夫やで、もう。めっちゃ元気になったし。」



まさかこの2人にまで心配かけてたとは…。







照史「…けど、今日学校1週間ぶりやったんやろ?そんな休むってことは全然大丈夫ちゃうやん」


八の字眉をさらに下げて心配そうな、でもちょっと不満そうな顔で見つめてくる照史。



崇裕「ほんまのこと言うと、Aが泣きながら教室入って来た日からずっと心配しててん。次の日淳太に聞いてもなんで落ち込んでるかわからんって言うし。」


崇兄が、真剣な眼差しで話し始める。



照史「次の日も、その次の日も淳太くんからAは休みだって聞いて。理由がわからんから淳太くんもいつもより落ち込んでるように見えて」



崇裕「はよ何とかせな、って俺らで考えてん。Aが学校来ないの俺らも嫌やったし。で、とりあえずどうすればAが元気になってくれるか方法を考えて……」



照史「まずお前ん家押しかけて、色んなとこ連れ回して楽しませて、嫌なこと全部忘れさせよう!ってことに俺らの中でなってん。そしたら今日の朝いきなり淳太くんがAが学校来た、って嬉しそうに言うからさ。」



崇裕「学校には来れてもまだ完全には元気になってないんちゃうかな、って思って放課後デートすることに決めてん。」



照史「けど俺らが慰めようとしてることこんなにすぐバレるとは思わんかったな〜。内緒にしときたかったんに。」



「だって…2人とも今日おかしいな、と思ったから。何か企んでるんやろなって。」



崇裕「バレバレやったん!?内緒にしといてカッコつけたかったんやけどな〜。気づいたら元気になってた、もしかしてあの2人のおかげ!?みたいな!」



もう、バカだなぁ崇兄。


だけど、……………





「………ありがとう。」




まさか2人にこんなに心配かけていて、こんなに想われてるとは思わなかった。


私が元気になるように色々考えてくれてたんだって思うと自然と頬が緩む。





照史「…そのかわりちゃんと元気になれよ。」


崇裕「そうやで、Aに元気になって欲しくて考えたんやから。」





2人のその言葉と優しさに、今日だけは甘えてもいいかな。









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作者名:ホワイトモカ x他1人 | 作成日時:2019年9月27日 0時

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